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好きな服で相撲をとりたい (エッセイ)

ユニクロとmame kurogouchiのコラボが終わってしまった。
mameさんが私とユニクロを繋いでくれてからというもの、私は毎日ユニクロ製品に包まれて生活をしている。
mame kurogouchiの服を着てみたいけれど桁が違うので、気軽に買えるものではない。だからいつか、本気の何か・・があったときにはmameさんのデザインを選びたい。

年々着心地重視の服選びになっている。
どんなにデザインが良くても、肩を自由に動かせなかったり、足が開かなかったり、しゃがんでお尻が見えたり、万歳三唱でお腹が冷えてしまうようなデザインとは縁を切って数年が経った。今では、好きな服で相撲をとれるくらいの着心地を求めている。

十代後半〜二十代前半は世にも奇妙な格好ばかりしていた。
屏風絵の中を行き来しても私がいると気づかれないような和柄のシャツや、拘束着のような西洋の古着、着崩しすぎてトイレに行くのが億劫になるコーデ、アメカジの古着屋で見つけた男性用のトランクスをジーパンに重ねるという、目立ちたいだけのイカれたファッション。
着心地の良さを一番初めに捨てたような格好をしていた当時、おしゃれな先輩がお金のない後輩の私たちに自分のお古(とても綺麗)を配りながら話してくれた。
「段々さ、普通になりたくなってきたんだよね」

アシスタントは派手で良いんだよーと言いながら、たしかにシンプルな装いになってきていた4つ上の先輩は、その頃サロンでめきめき売上を伸ばしていた。
周りを見れば、明るい髪にゴテゴテのファッションの若いアシスタントに指示を出す、店のトップの先輩は皆、地味な格好だった。

「いろんなお客様と接するのに、個性的なファッションが邪魔になる」

様々な年齢層、タイプのお客様の要望を叶える時に、ファッション(個性)は時に壁を作るということにその時気付かされた。
サロンはお洒落になりに来るところなのに?という疑問も、自分が顧客を持ち始めると、すぐに先輩の言葉が身に染みるようになった。

そんなこんなで、この秋も私はユニクロでシンプルな秋服を揃えた。
最後のmameさんの商品を手に取り、涙が出そう。
「お願い、また帰ってきて……」とコラボ復活を願いながら、普通のユニクロの服もちゃちゃっと選んだ。

「着心地の良い服は、色違いで揃える」と言っていた、少し神経質な男の先輩の話に、毎日違うコーデをすることに執着していた当時の若かった私は「何それ」と思っていたけど、今となってはユニクロの気に入った服を色違いで揃えて喜んでいる。その先輩とは今なら肩を並べるどころか、肩を組んで語り合うことが出来る。
「着心地の良さが一番!」って。

そして、この秋買ったユニクロのパジャマ。これはとっても着心地が良くて、手触りが最高。

きもちいい~


ちなみに頼んでもいないのに送られてくるベルメゾンの秋冬インテリアのカタログも、見ているだけで気持ちよくなれる。


とろとろ、ふわふわの寝具とかね


気持ちのいい物に包まれるって素敵だ。





#ああん気持ちいい
#山根あきらさん

山根さん、企画に参加させて頂きます。
本文に「ああん気持ちいい」って入れたほうが良かったでしょうか🤭
よろしくお願いします°・*:.。.☆

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