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最後のゴスのはなし。

黒羽の話についてはこちら


※お友達の写真は掲載を終了しました。


黒羽が結婚すると言った時は、正直すごく寂しかった。

ゴスを着始めた時にその世界の道案内をしてくれたのは黒羽だったし
共通する特殊な家庭環境もあった。

いつも黒羽の乗ってきた駅を通過すると思い出すのは
なぜかThe Gabriel Chelseaを着てる姿。未だに。

自分の見ることのできなかった世紀末のその深い世界を教えてくれたし
その世界が無くなる前に原宿へ連れてってくれたのも黒羽だ。
名古屋系なんかは黒羽がいなければ殆ど知らずに終わったと思う。


記憶が曖昧だけれど、讃美歌のyabukiさんのライブを見に連れてってくれたこともあったね。
ヴァイオリンの人がジャズの人みたいな雰囲気で素敵だった。


そうだ、ヴァイオリンの発表会でジャズバーに誘ってくれた事もあった。
声楽の発表会で君が歌ったScarborough Fairは綺麗だった。空気が青く見えていたよ。不思議だね。

ドラキュラやロッキーホラーショウを見たり
本当にたくさんの映画や本の話もしたし
いつも物語のなかにいた。
菖蒲さんを紹介してくれたのも黒羽。

長野まゆみの話をしながら機関車に乗って天井の扇風機を見上げたこともあった。
その時に祖父母の家に行って七夕をしたの憶えてる?
コンビニに寄ったら店員さんが蜉蝣のファンだったよね。


クラシックロリータも少年系も和装も似合っていたけれど、やっぱり黒羽は『僕のWENDY』だった。

黒羽がゴスを卒業する時に
結婚の記念も兼ねて写真を頼んでくれて
嬉しかった。




この時に君が脱いだコートをくれた時
バンギャの特攻服だね、と笑ったけれど、こんな宝物ないなと思ったよ。


ちゃんと着たやつここに残しておくね。




それより前に貰ったアウアアのグローブやゴスロリの服も
ちゃんと写真に残しておきたくて今さら着たりして。(それはインスタに置いてある)

一番ゴスに傾倒してたあの頃の世界を共有したね、と話せるのは黒羽だけ。

君は私みたく卑屈にならずにたくさんのことを耐えてきたんだから、ちゃんと幸せでいてね。
本当にたくさんのこと、ありがとう。



これまでサポートくださった方、本当にありがとうございました!