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脳と想像と時と

過去、現在、未来。

時間は、不思議。

人が作った概念である。

しかし、

今ではない、前に起こったこと、過去を思い出すことができる。

しかし、

今ではない、先にあること、未来を予測することができる。


想像、イマジネーションは、どのカテゴリだろうか。

なんとなく、未来的に向かったイメージをもっていた。

そんな僕は、ハッ!となった。

こちらの論文によって。

UCSFの神経科学チームが、2022年に発表したイマジネーションと海馬の関係性についてのレビューペーパー。


過去は過去、未来は未来、今は今、

その時々に応じた神経の活動パターンがあり、

そして、どうやら

想像は想像の神経活動パターンがありそうだと。


UCSFの研究チームは、以下のように海馬の活動性を整理しています。

海馬の活動性
 ・今現在(外部由来)
 ・イメージされるもの(内部由来)
    ・経験した過去(思い出したり)
    ・予期する未来(予測・計画)
    ・可能性(代替のイメージ、思考生成)

いやぁ、みなさんにとっては、

本当に些細なことで、どうでもいいことなのかもしれません。

でも、僕にとっては、うわぁ、なるほど!そうか!と感動もんでした。

特に、未来と可能性の区別です。


まず、過去も未来も脳でイメージされるものです。

それはいい。

未来を予期するのと、可能性を分けている。

概念的に分けているのではなく、

神経活動性として分けているのが分けているのがミソ。


確かにです、過去のデータベース、記憶からの予測と、

それとは関係なく未来を思い描いているような状態、

というのはどちらも未来という時間軸を指してはいますが、

同じ脳の活動とは思えません。


確かにです、過去の経験からの予測が得意な人と、

想像が得意な人と、全然別の能力のように感じます。

未来を考えるにあたって、

過去を参照し想像する(予測する)力、

過去を参照しないで想像する(創造する)力、

どっちも持ってる人間、おもしろ〜、

どっちも身につけたい!

そんなふうに勝手にヨダレしちゃったのです。


いやでも、過去を参照しない、

あえて参照しない、その力って偉大だとも思うのです。

だって、人間の脳は、

自分の一部になっている記憶にとらわれやすいので。

バイアスがかかりやすくなっちゃうので。


もちろん、海馬さんだけの働きではないと思いますが、

海馬さんが、

過去の記憶を参照するのも、

過去の記憶を参照しないのも、

重要な役割を担っていそう、

ということは、興味深かったのです。


Logic will get you from A to B. Imagination will take you everywhere.

Albert Einstein

「ロジックは、AからBに導いてくれる。

想像はどこへでも連れて行ってくれる。」

アインシュタインさんのお言葉を思い出してしまいました。

ああぁ、私を自由な彼方に連れて行って!

そう感じる今日この頃。


あなたの記憶にないものを、

あなたの記憶から生み出す力。

想像力。

あなたはどんな、あなたならではの、

想像をしちゃいますか?

お読みいただきありがとうございました。


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