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「奇妙な果実」とはナイスな訳だな

『奇妙な果実 ビリー・ホリデイ自伝』ビリー ホリデイ , (翻訳)油井 正一 , 大橋 巨泉


白いくちなしの花を髪にかざした「レディ・デイ」の輝かしい歌声。「私は『奇妙な果実』を歌うたびに、沈痛な気持になる。しかし歌いつづけよう。二十年を過ぎたいまでも南部では、パパを殺した時と同じようなことが起こっているから…」人種差別、麻薬、売春、そしてブルース。絶望にうちひしがれ、孤独のうちにうずくまるひとりの女が、みずからの激動の半生を語った魂の書。「ジャズ史上最高のシンガー」が、みずからの激動の半生を語った魂の書。最新ディスコグラフィ・詳細年譜を付した決定版。
目次
いつの春にか
過ぎし日のまぼろし
底抜け騒ぎ
口でいえない心のなやみ
人生にたのしみを
好機到来
悲しみよ、今日は
みがるな旅
明るい表通り
月に笑われ〔ほか〕

表紙が違った。自分が買ったのは1981年版(20刷)でジャズを聞き始めた頃かな(今は絶版になっていた。)。大橋巨泉が翻訳しているので驚いたものだが、もう亡くなってだいぶ立つので知らない人も多いだろう。でもこの本が出版されている限り名前は残るんだよな。イレブンPMの人じゃなく。昨日がビリー・ホリデイの命日だったので眠れない夜にずっと聞いていた(毎年コルトレーンと命日が一緒なので両方聴いている)。

この本の小題が歌のタイトルになっていて、アルバムも出ていたはず。「レディー・シングス・ザ・ブルース」というタイトルで一緒にBGMとして聞くとジワります。Amazonでは同名タイトルのブルースシンガーのオムニバスも出ているので注意が必要。


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