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チャンスの神様、タックルNG ーー Secrets of Six-Figure Women を読む

チャンスの神様は前髪しかない、なんてよく言いますね。時をつかさどる神様は前髪しか長くないから、前からやってきたらすぐさまそこをつかめと。後からじゃチャンスはつかめないよ、っていう。

何事においてもスピードが大事な現代では、とにもかくにもこの前髪をコンマなん秒でつかめるか、の競争です。しかもこれは複数人でつかんじゃいけませんで、自分一人がいかにその恩恵にあずかれるか、という蜘蛛の糸式資本主義の世界。神様が角曲がって来るのがちらりと見えでもしたら、もうこっちから猛ダッシュで全力タックルかます勢いです。

いったん子育てや介護で家に入った人とか、定年まで勤めてまだ体も頭も動くのにとか、手に職をつける機会がなかったとか、そういう事情があればあるほど、目の前のチャンスの神様に全力でぶつかっていかなくちゃいけないのでは、という焦りを感じます。

で、その、チャンスの女神の前髪をつかめるラッキーな人は、一名様限定だとして、逆に訊きたいんですけど、チャンスの神様のほうも、一人だけって決まってるんですか?

もしかして、別の神様が来るってことは、ないんですか?

あるんじゃないのー、って実例をいくつか挙げてくれている人がいます。アメリカのマネー系ライターでコンサルタントのバーバラ・スタニー(Barbara Stanny)さん。この人の書く本は、どれもわかりやすい英語で、いろんな人のエピソードが読めて、よーしやってやるぞーって気持ちになります。

その中の、Secrets of Six-Figure Womenという本が、一冊目として特におすすめです。はじめは『ミリオネーゼになりませんか? 8ケタ稼ぐ女性に学ぶ7つのビジネスルール』って邦題で訳されたんですけど、このSix-Figureとか8ケタっていうのは、要するに1000万のこと。

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