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おじさん、遺伝子の存在を感じざるを得ない、の巻

2021年12月13日(月)、試験期間が終わって今日は休みだという次男(B男、中2)が、起きなくてもいいのに彼にしては早い時間に起きてきた。

次男は、こちら ↓ の記事で以前ご紹介した通り、俺に「こどおじ」の意味を教えてくれた男である。

「おじさん、『こどおじ』の意味を知る、の巻」


で、今朝。

俺「どうした B男? 今日、学校、試験休みだろ?」

次男「うん、そうなんだけどさ。ちょっと図書館行かないと…」
彼は、筋金入りの「インドア派 読書属」。
と言っても、魔女とか魔法使いとかが大量に出てくる、俺なんか一人目の登場人物の名前から挫折する系の本。登場人物の名前からして呪文みたいなのに、さらに本当の呪文が出てきて、途中から何を読んでるのかわからなくなる系の本。その上、実際の地名など全く出てこず、全て架空の国の架空の時代の話で、あげく過去と未来を行ったり来たりし始めておじさん読者を完全に置いてけぼりにする系の本。ま、そのくらいでいいか。

俺「図書館に行ってなんか借りるの?」

次男「いや、昨日、返却期限の過ぎてる本の催促が来たからさー。それ返しに行く」

俺「おい!! お前、それは最低の行為だぞ!
借りたものは返す! お金だってなんだって、返すから次も貸してくれるんだよ。
それ、返さなかったら、泥棒だぞ。このまま返さなかったら、全国の図書館協会みたいなのにお前の情報が流れて、『この人には図書館カード作らないでください!』ってお触れが回るんだよ!」

次男は朝に弱く、俺のこのありがたい教えも、響いているのかいないのか、非常に反応がうすい。

そこで俺はさらにギアを上げて「そんで、全国の図書館にお前の顔写真が貼られて…」と言い始めたところに、洗い物を終えた妻が入ってきて、

妻「おー! さすが、ブラックリスト経験者はご指導が本格的ですねー」と言った。

俺「…。  いやいや、まぁ、それとこれとはさ。
ちょっと種類が違うっていうかさ…」

妻「パパもね、学生時代にキャッシングで借りたお金、全然返さないの繰り返しているうちにカード止められて、そのあと、会社に入っても与信審査通らずにクレジットカード作れなかったんだよ。そんで、ママと結婚するときも作れなかったから、ママのカードの『枝』でようやくカード作った実績あるからね。
あんたも『図書館ブラックリスト』に入ったら、親子二代つづいてブラックリスト入りだね。
そんなのあるか知らないけど」

次男「それだけは絶対にイヤだ!」

俺「B男、ま、ママの話も話半分に聞けよ。
だいたいママは表現が大袈裟だから…。とにかく、図書館に行って早く返してきなさい」と、優しく諭した。

次男はそれには応えず、
「パパ、さすがに僕も他人にお金は借りない。
借りないし、貸さない。お金は借りたら返さないとダメだよ」と、おごそかに言った。

それで今朝の会話は終了。

妻の「いらぬ思い出話」によって、父親としての威厳にあやうく傷がつく所だった…。が、なんとか回避した…と思いたい…。

それより、これを書きながら、昨日の「ごっつぁんDNA」の存在を強烈に思い出した。

結局、「甲斐性なし」遺伝子なのか、「カネにだらしない」遺伝子なのかわからないが、確実に、そのどちらかは受け継がれてしまったようだ…。
血は水よりも濃い、とはよく言ったものである。


おわり

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