届かない手紙
君が昨日の朝、旅立ったと
今朝知ったよ。
君の病を知ってから毎日、どこかのタイミングで君のことを気にしている自分がいたよ。昨日の朝陽はいつもよりどことなく儚げで、柔らかくて優しい氣に満ちてたような気がしたよ。
そっちも晴れてたのかな。
もう何年も経ってしまったけれど、出会った頃のことや、講演にも来てくれた時のこと、沢山呑みにも行ったこと、海外にも何人かで旅をしたこと。馬鹿馬鹿しいことで大笑いしたこと。楽しかった思い出がどんどん蘇ってくるよ。
伝えたいことがあったけれど、もう永久に届かないところに君は行ってしまった。
誰にでもその日が訪れることは知っているけれど、ちょっと早すぎじゃないか。これまで縁した本当に多くの人たちが二度と会えない処へと永遠に旅立っていってしまったけれど君ももう、そこへ行くのか。
嬉しかったのは、会わなくなってからも君がまたかけがえのない多くの仲間や家族に愛されながら生きてきていたということ。元気に活躍していたということ。
そして、最期は最愛であろう奥様やご兄弟、ご家族の方々に見守られながら穏やかに旅立っていったということを知れたことだよ。
君が旅立った日にどんな写真を撮ってたかを見返してみたよ。昼間も本当にいい天気だったんだ。
けど夜は涙雨を通り越して、とんでもない雷雨だったよ笑
ペースはそれぞれだけど、誰もが天までつづく階段を昇ってるんだと思う。
君は一気に駆け上がっていってしまったのかも知れないな。俺も一気に駆け上がったことがあったけど、滑って転げ落ちて、怪我して、また一段一段地道に昇ってるよ笑
人はいつ旅立つか、本当に本当にわからないし、だから君の分まで生きるなんて言えないけど、
全力でいのちを、魂を燃やしながら生ききるよ。
いつになるかわからないけど、階段昇りきった処でまた会えたら嬉しいよ。その前に君のことだからどこかで生まれ変わってるかもしれないな。それでも全然いいよ。ハグさせてくれ。
お互い、また笑顔で会えたらいいな。
最後に一言。
俺と出逢ってくれてありがとう。
あともう一言。
旅立つ前に
ごめんねと言えなくて、ごめんな。
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