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夫婦とは

はじめに。
これから私がお伝えしたいことはノンフィクションであって、私側の感情しか書かれていません。
思うことや、私へのアドバイスや、中には叱咤激励を言いたくなる気持ちが芽生える方もいるやもしれません。
ですが、一度堪えていただければ幸いです。
何故なら、ノンフィクションなので、恥もなく言えば「豆腐メンタル」です、私、いま。

夫が出て行ったくせに帰ってくる

我が家のルールはたぶんマイノリティだと思う。
喧嘩して、出て行きたかったら出ていく制度を導入している。
所謂「家出」ってやつだ。
家出中は特に連絡も要らない。
家出OKの夫婦をやってみている。

かなり話ははしょるが、ここまでに約4年かかった。
つまり結婚5年目である。
この4年間をまとめると、出て行く夫に"出ていかないでくれ"と、泣きながら玄関ですがったこともある。(近所迷惑)
ともすれば、"出ていけー!!"と奇声を上げながら飛び蹴りしたこともある。(近所迷惑)

目的は一貫して同じだ。
「俺が悪かった。ごめんね。」の一言が欲しくて。
だけどうちの夫はかなり手強い。

結果、「家出OK」が成立した。
その代わり、「気持ちが落ち着いて、仲直りする気になったら家のドアを開ける」というルールを設けた。

そんな家出中の夫が4日に1度のペースで、着替えを取りに帰ってくる。
迷惑オブザイヤー受賞です。
心中が穏やかじゃなさすぎる。

夫の言い分

今回の家出は、もちろん初めてのことではない。
夫が出ていくときに、去年買ってあげた大きめのリュックを持ち出そうとしたので止めた。
せっかくのプレゼントを、家出に使って欲しくなかった。
こんな雑なことに使って欲しくなかった。

だから夫は仕事のときに使っている、いつものリュックで出て行った。
癇癪を起こして、パンツの一枚も持たずに。
だから着替えが無いので、取りに帰ってくるのである。

"大きい鞄は使うなって言われるし"と、夫が言ってきた。
"じゃぁ100均で適当に袋買ってきたらええやろ!"と、私は反論。
恐らく夫にはショップの紙袋などは見えていない。(怒られるかもしれないが、男あるあるだと思ってる)

結局、「めんどくさい」が勝り、着替えを取りに家に帰ればいいやという思考になる。
(夫の職場は制服があり、職場に洗濯機もある)

その「めんどくさい」が、妻を傷つけていることは気がついていないらしい。

ちなみに、夫の実家は職場と家の中間にある。
だから夫が出て行くスタイルを取っている。
いざとなれば、実家に帰ればいい。
実家には夫の父母が2人で暮らしている。
私は猫2匹と共に、健気に夫の帰りを待っている。

通り魔と一緒

夫が4日に1度のペースで帰ってくる度、心が書き乱される。
突然、鍵がガチャっと空き、人の気配が入ってくるので猫が反応する。
風呂に入り、髪を乾かし、歯を磨き、綺麗な服を着て出ていくのに約30分。
会話は無い。

だけど私は見えないナイフで刺されたように傷つく。
そして夫が出て行ったあとに辛くて泣く。

「ルールは守ってくれ」だと、夫には伝わらない。
「心の準備がいるから、せめて直前の連絡は止めてください」これも、"2時間前にLINEしたけど寝てたのはそっちの落ち度でしょ"と、真意が伝わらなかった。

そしてようやく良い表現が思い付いた。
「通り魔」
これだ!と思った。

相手のことなんてお構い無し。
無差別で傷つけていくあの狂気。
それを夫から感じた。

お昼のニュースにて、キャスターの良い声で「"愛情が無くなれば、妻は傷つけても良い対象だと思った"などと供述している模様です」なんて聞こえてきそうだ。

悪気が無い。
恐らく本人は傷つけている自覚が無い。
わざと人を傷つけるタイプではない。
ただ、家出をすると「これって人を傷つけることになるかも」という感情をどこかに忘れてきてしまうらしい。

一種の防御術なのだろう。
自分のことを守るのに、自分のことを正当化するのに忙しい。
こっちは「生きててよかった」と、思ってしまうのに。
人間の心を忘れていない方が、損をする。

離婚について

この殴り書きの内容は、ついさっき本人と少し話したので、腹の虫がおさまらずnoteにぶつけている。

話を出来た理由について、サクッとまとめる。

突然のガチャ、人が家に入ってきた。
私は仕事で疲れて、風呂を追い焚きしながら布団で寝ていた。
あわよくばもうこのまま寝ちゃえ~と思っていた。

着替えだけして出て行った。
時間にすると5分。

あ~、、という言葉に出来ない、なんとも言えない自分の感情を確かめていたら、またガチャりと鍵が空いた。

ゴソゴソとリビングでなにかしている。
ピンッときた。
あいつ、Switch持っていこうとしてやがる。
さては、職場の先輩に車で送ってもらって、そのまま遊びに行く気だな。

"なにしてんの"話しかけた。
"先輩の家で遊ぼうと思って"
"いやそれ、私も半分お金出したんだけど"
"ちゃんと持って帰ってくるよ"
"ていうか、帰ってくるなって言ってるよね?!"
無視して出ていく夫。

自分勝手すぎる。
走って追いかけた。
先輩は私も顔見知りだ。

"お疲れ様です。。。状況聞いてます?"と、先輩に話しかけた。

夫はキレるかな?と思ったが、案外冷静だった。
むしろ私は好都合だった。
2人で話したところで拉致があかない。
第三者にいてもらった方が助かる。

案外冷静だった夫の顔を見て分かったことがある。
離婚を決めている目をしていた。
あぁ、もう彼の心を引き戻すことはできないんだなと、さすがに悟った。

我が家の家出ルールは、仲直り前提で締結されている。
仲直りする気がない彼にとっては、このルールを守る必要性が無い。
だから自由に家を出入りしているのだろう。
しかも私に譲歩して、4日に1度のペースにしているとも言っていた。
"俺だって家賃払ってるんだから、家で寝たっていいはずだ"と。

いまは月曜日の深夜2時。
明日も仕事だ。
猫が心配そうに顔を見てくる。
夫には、"今週末に話そう"と連絡した。

私もそろそろ覚悟を決める頃合いのようだ。

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