私が副会長に立候補した話4

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副会長に立候補していた2年生に声をかけられた。
「あれ、歌うのいいね!明日楽しみにしてるから!!」

とても嬉しかった。
やっぱり失敗しても明日は歌おう!そう心に決めた。

次の日

合唱部の朝練では、先輩にお願いして校歌の練習をさせてもらった。あまり喉の調子は良くなかった。

緊張すると思っていたがあまり緊張しないまま、昼休みになった。
私は立候補責任者の子と一緒に椅子を持って体育館に向かった。
一般生徒が来るまであと10分。
心配なのはやっぱり校歌。
「先生、歌の練習していいですか?」
許可が出たので壁に向かって発声。
まぁりぃあと私の声が体育館に響く。
ああ、大丈夫だ 声出てる。失敗しても最後まで全力で。絶対にやりきる。
「一般生徒入場するから、席座って待っててね」

すぐに式が始まった。

体育館へ登壇し、会長候補の2年生の演説が始まった。完璧に決め、自席に座った。

「それでは副会長候補1年○組りんごさんお願いします」

緊張はなかった。演説をしている自分をもう1人の自分が落ち着いて見ているようだ。
すぐ歌う場面がきた。ふと失敗したらどうしようと不安が頭をよぎった。

喉のまわりが固まって、音が高くなるにつれて声が震えてしまう。

ああ、失敗した。そう思いつつ、力を振り絞って最後まで演説をした。

終わって椅子に座ると、今まで忘れていた緊張が一気に体を走った。

私の次の人は、圧巻の演説で、まるで本物の政治家みたいだった。この人には生徒全員が票を入れて圧倒的な票数で副会長になるだろう。

その次のもう1人の副会長候補の人は少し緊張しているようだった。

全員の演説が終わり、式は閉じた。

私の胸に後悔は1mmもなかった。とにかく終わった安堵感と疲労と、お父さんや隣にいる友達への感謝が胸いっぱいに広がり、結果はもうどうでもよかった。

投票の時間。

私たち立候補者も投票をする。
役職ごとに名前が書かれており、信任投票の会長、議長、会計長は信任であれば丸を紙に書く。副会長と書記長は定員より立候補者が多いので、副会長は2人書記長は1人選んだ人に丸をする。
丸をどんどんつけていき、副会長のところで手が止まった。
3人全員に丸をつけることはできない。自分に丸をつけるべきか、それとも自分以外の2年生2人に丸をつけるべきか。
ギリギリまで迷った挙句、心の中でごめんなさい、と思いつつ自分に丸をつけた。

投票がすべて終わり、放課後集計に入る。

結果はどうでもいいと思っていたが、少しだけ期待してしまう自分がいた。

どうなんだろう。まぐれで受かってたりは......ないかな?

来週土曜日、また更新します。ぜひ次もお読みください!

#学生 #選挙 #副会長 #中学 #生徒会


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