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インドネシアに鉄道目的で旅行した話 その1(入国編)

日本製の中古車が走るジャカルタの通勤電車、日本が技術援助したMRTの開業、日本が援助する予定が結局中国に乗り換えられたことで有名な今年の10月に開業したばかりのインドネシア高速鉄道などなど、日本がらみの鉄道の話題が多い東南アジアの大国、インドネシア

日本の鉄道マニアからも注目が集められていて、SNSやYoutube上でも多くの日本人鉄道マニアが渡航している様子が伺えます。

私も前々から行ってみたいと思っていたのですが、夏休みの大学院入試が終わったタイミングでちょうど暇になる時期ができたので、院試お疲れ様旅行と称して行ってみることにしました。

本記事ではその際の旅程をなるべく詳細に記していこうと思います。(渡航期間:2023/9/3~2023/9/10)

インドネシアに行きたい!という電車博士(でんぐるまひろし)諸兄の一助になれば嬉しいです。

1日目

成田18時発のJAL便に乗ること7時間、スカルノハッタ国際空港に到着。スカルノとはデヴィ夫人の旦那さんです。

JALの機内食はワインもついてとても美味

時差で日本より2時間遅れているものの到着時点ですでに深夜11時になるので、あらかじめ空港近くのホテルを予約していました。翌日はなるべく観光できる時間を増やすために朝早く起きたかったので早く宿に行きたかったものの、待ち受けていたのは長蛇の列!

混みすぎ、アホ

入国審査は15レーンほどありましたが、審査員のやる気がないのかバカ丁寧なのか回転が異常に悪く、結局抜けるのに1時間かかりました。しかしいざ自分の番になると特に何も聞かれずすぐに通されたんだが…

ちなみに審査はザルです。何も聞かれませんでした。(ニッポンジンの先輩方の信頼の積み重ねのおかげでしょう)

ただし、今はコロナ対策かなんかでアライバルビザで5000円ほど取られるみたいで、イミグレに並ぶ前にあらかじめビザを取得しておきましょう。といっても受付みたいなところで金払うだけなので実質通行税です(私はあらかじめルピアに両替しておいたのでルピア払いしましたが、円でも行けたみたいな記事があった気がします(保証はしないけど))
(日本大使館ウェブサイト→https://www.id.emb-japan.go.jp/visaj_10_01.html


空港には電車の広告もあってテンション爆上がり

空港のターミナルからホテルまでは若干距離があるので、インドネシアでメジャーな配車サービス「Grab」を利用しました。要は一般人が白タクをやってくれるサービスです。目的地と出発地をセットすると近くにいる登録された車やバイクが来てくれます。

距離によりますがだいたい100円~300円くらいでどこにでも連れて行ってくれる上に、あらかじめ目的地をアプリで決めるので運転手と会話する必要もなくて超便利。現地の人も数多く利用していて、街中はGrab(と類似サービスのGojack)の制服を着たライダーで溢れています。


バイクタクシーは渋滞をすり抜けられるという点でも魅力的です。ジャカルタは世界一交通渋滞がひどい都市と言われていて、ジャカルタ市民は人生で10年間車の中で過ごすと言われているそうです[要出典]

いつも道路は車でごった返していますが、Grabの運転手は渋滞していても器用に車の間をすり抜けてくれたので、多分バイクの方が車で移動する時よりも所要時間が段違いに短いです。

Grabは日本のクレジットカードでも問題なく登録できるので、インドネシア旅行者にはいまや必須と言えるアプリでしょう。大きな荷物があったりしてバイクが嫌なら普通の車も配車できます。

空港の入口では配車できないっぽいので、数百m先の駐車場まで歩かされました。時刻は深夜1時過ぎ、治安の悪そうな暗い車道を数分ほど歩き、早速限界旅行感が出てきました。


スイスベルインエアポート なかなか快適

さて、空港からバイタクに乗って約10分、スイスベルインエアポートジャカルタに到着。スイスベルはアジアを中心に世界中に展開するホテルチェーンで(日本には無いが)昔インドネシア行った際にも利用したことがあったので今回もここを選択しました。

空港からもっと近いところにスイスベルホテルエアポートという系列のホテルがありますが、そことは別物でワンランク落ちる感じです。(agodaに名前がややこしいという日本人の口コミもありました笑)なのでホテルの質としては快適ではあるがまあまあといった感じですね。ロビーに蚊が多かったのが気になりました。

2日目

2日目、4時間しか眠れませんでしたが、朝8時に宿を発。ホテルの前でGrabのバイタクを呼び、再び空港まで戻ります。その道中の景色がこれ、

こういうのを求めていた


昨日は暗くて景色は見えませんでしたが、THE東南アジアという光景を目の当たりにして、本当にインドネシアに来たんだなと感慨に耽っていました。

もといた第3ターミナルではなくスカルノハッタ空港駅で降ろしてもらい、いよいよここからインドネシア鉄道旅のスタートです!


スカルノハッタ空港駅 2017年に開業したばかり


2018年に開業したばかりのスカルノハッタ空港鉄道。途中のバトゥチェペル駅で通勤鉄道のタンゲラン線に乗り入れ、ジャカルタ南部のターミナルのマンガライ駅まで運行しています。本数は30分に一本、料金は私が降りたバトゥチェペルまでなら350円程度、終点マンガライまでならたしか800円くらいです。(郊外のバトゥチェペルで降りる物好きは鉄道オタクぐらいしかいないだろうけど…)きっぷは駅の券売機で購入可能で、日本のクレジットカードも使えます。

券売機で切符が買える
空港鉄道車内は集団見合い式のクロスシート
バトゥチェペル駅に停まる空港鉄道

空港駅から約10分、バトゥチェペル駅で下車。ここで通勤鉄道に乗り換え。

ジャカルタ通勤鉄道は日本のように一回限りのきっぷは売っておらず、SuicaのようなICカードを購入して乗車します。仕組みは日本と同じで、残高がなくなったら駅の券売機か窓口でトップアップ(日本でいうチャージ)ができます。券売機はインドネシア語のみ対応な上に反応が悪く、たまに紙幣を吸ったまま反応しなくなることがあるので、有人窓口があるならそちらでやってもらうのが確実です。

ジャカルタ通勤鉄道のICカード 205系が描かれていてカッコいい

もうひとつ注意したいのが,日本と違ってICカードをタッチする装置が左側についていることがあるので、こっちにタッチしろという矢印の電光表示を見てないと引っかかります(私は日本の感覚で何も考えずに右側にタッチして何回も引っかかりました)


タンゲラン駅の改札 遊園地のゲートみたいなつくり
ずっと間違ったところをタッチしていたら駅員さんがこっち!と教えてくれた。
インドネシアの人は優しい

タンゲラン線のホームで待っていると早速電車がやってきました。

うおおおおお

元東京メトロの6000系です。

日本の電車が本当に走っているのを目の当たりにして感動しました。
来て良かった涙
インドネシア国旗風の赤いラインの塗装がお似合いです。

私はとりあえず乗り潰しをしたかったので、ジャカルタ方面ではなく、下り電車に乗車。2駅先の終点・タンゲラン駅で下車しました。


タンゲラン駅前 
おびただしい数のバイクがあってパーク・アンド・ライドが実現されている(?)

タンゲランは駅の周辺に屋台の商店街や学校等があって若い人が多く、東南アジアの活気ある街の雰囲気を感じられましたが、正直特に目ぼしいものはなかったので駅周辺を1周してすぐに折り返しの上り電車に乗りました。

なんか駅前にデカいモスクがあった。イスラームの香りがムンムンする


そして30分ほど電車に揺られ、ジャカルタ市側の起点、ドゥリ駅に到着…(続く)


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