雑誌コンテンツの作り方。Vol.8 レイアウトの作り方
雑誌にはエディトリアルデザイナーと呼ばれるヒトがいる。私がこの業界に入った時は、レイアウト用紙と呼ばれるA1くらいはある紙に鉛筆で書かれていた。
http://www.amudesu.co.jp/fm-tate-full.jpg
こんな感じでした。テーブルの上に広げて、写真を切り抜いたり、表を入れたり、とまさに見開きの絵を描くように、デザインしてました。
平凡出版(現マガジンハウス)の雑誌の表紙、ロゴ、アートディレクションをされていた堀内誠一さんは、絵本作家としても活躍されていました。
まさに絵本のように見開きごとに違った表情を見せるのが雑誌の面白さだと、当たり前のことのように思っていました。
クオークからインデザインへ
ところがそれが変わり始めたのは、レイアウトをバソコンで行うようになってからです。DTPの登場です。
そして「QuarkXPress(クォークエクスプレス)」から「InDesign(インデザイン)」へ。
それまで絵本のようにめくるたびに「おや、まあ、へえ」といった驚きと感動を与えていたモノから、まるでパンフレット、解説書のようなモノに雑誌がなってしまったのには、そうしたDTPによるレイアウトの作り方、および予算の掛け方にあるのではないかと思います。
見開きごとにデザインしていたコストが、DTPにより同じフォーマットを繰り返し使用することで格段にコストダウンにつながります。雑誌の命ともいうべき表紙ですら、同じようなフォーマットのモノをコンビニの棚で見かけます。(女性週刊誌などの表紙や、男性週刊誌の中吊りなどはいまだに手仕事の匂いがしますね)
ウェブマガジンと雑誌の違いについて
1.ウェブマガジンは縦に進む
2.雑誌は横に進む
3.ウェブマガジンはタップ&スクロール
4.雑誌はめくる
5.ウェブマガジンはフラット
6.雑誌は大小をつける
7.ウェブマガジンは透過光
8.雑誌は反射光
9.ウェブマガジンは映画的
10.雑誌は絵画的
https://note.com/arai0903/n/ncd8c6fee619d
紙に印刷されるものは「紙=レイアウト用紙」で作り、ディスプレイで読まれるものは「デジタル=DTP」で作る。
やはりアウトプットとインプットは、同じマテリアルでつくるのがよいのではないかと思います。
こちらの記事もどうぞ>>
雑誌コンテンツの作り方。Vol.3編集長は「台割」を作る人
https://note.com/arai0903/n/n80aae461340e
「かな入力」とトリプルインプット
https://note.com/arai0903/n/n2fe6dffc103c
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