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ぷ ろ て い ん

子も成長期だし、ワタシは更年期だし。

ということで、先週からまた、プロテインを飲み始めることにしてみた。

きっかけは、いつものようにふと「あぁ、そういえばあの時……」という感じで過去にタイムトリップしたことから始まる。ワタシは過去に生きているのかもしれない。と最近よく思うようになった。というのはまた別の日にでも……。



1年以上前(もう2年近く前になるかもしれない)、知り合いのASDなお母さんに「プロテイン飲み始めたらかなり楽になった!」という話を聞いたあの瞬間に、あの日のワタシは飛ばされていた。

「へぇ~。やっぱりタンパク質はイイんやねぇ~」

糖質大好き、炭水化物大好きなワタシは、タンパク質の摂取量が少ない自覚はあったものの、自分で作るご飯はやっぱり偏ったままで。子も同じものを食べていると言う事は、子も偏っているわけで…(体重が増え続けているのは、なぜかワタシだけだったりするけど…)

「プロテインお手軽でいいよ~。でも飲みやすいのと、飲みにくいのがあるから気を付けて~。でね、こないだナイアシンを~……」

後半部分は耳を通過していっただけで、ワタシの興味にはひっかからなかったけど、プロテインはワタシの両耳を貫通した状態でとどまった。図を書き表すとすれば「プの左半分」+「頭」+「ンの右半分」。昔の矢が頭を貫通している落ち武者の絵を想像してもらえるといいかもしれない。

プロテインはやっぱりお手軽でいいのね☆そして、そんなに味が変わるものなのか?!と思ったワタシはその日の帰り道、スーパーの「紙パック小」が陳列する棚にあるプロテイン飲料を、喜々として全種類1つずつ購入した。

とカッコよく書いてみたけど、あの日立ち寄ったスーパーにはそれほど種類は置いて無くて。お試しするにはいい感じの量だったような気がする。

足取りも軽く帰宅したワタシは、早速「プロテインノルマやで!」と、子にお風呂上りに飲むようにと指令を出した。今回のミッションは子が続けられるプロテインを探すこと。子に飲んでもらわないことには、話が始まらない。

全種類飲み終わった子に「どれがいけそう?」と聞いてみたところ「飲めんことはないけど、○○と△はアカン。後味がプロテインプロテインしてるから」とのことだった。


プロテインプロテインしてる後味ってなに?


まぁいいや。

ということで、とりあえず飲めないことは無さそうなので、ネットで大袋を購入することにした。

↑ ※からここまでが半年前の話 


話は先週に戻って。

半年前に購入したプロテインは、まだ半分以上残っていた。

大袋を買ったので、見ないようにしていても「見えてるのわかってますよ?」とでも言いたげに存在感をアピールしてくるプロテイン。筋肉になる前からアピールするとは、なかなかのモノ。

視界の隅に入る度に、残りっぱなしのプロテインに対する罪悪感と、プロテインを飲み続けていれば今何かが変わっていたのかもしれないのにという、何とも言えない気持ちに苛まれ続けていた。

そんな気持ちになり続けているのにも疲れてきた。もうプロテインを飲み切ってやろうじゃないか。そう思ったワタシは、どうしてプロテインを飲まなくなったのかという原因を考えてみたところ、すぐに答えは判明した。


「溶かすのがメンドクサイから」


プロテインを買った時にシェイカーも一緒に買えばよかったのに、なぜか買わなかったワタシ。そして、牛乳に入れたプロテインを頑なにスプーンで混ぜようとする子。この二つが負のスパイラルのように絡み合い「シェイカーを買う」という選択肢が浮かび上がってくることは今まで無く、ワタシと子の間では

プロテインはダマダマを潰しながら飲むもの

という共通認識で落ち着いていた。

よそから見ればおかしな習慣でも、ずっとそれで育ってきた人にはそれが当たり前で。新しい方法なんて考えてみようともしない。そのルーティーンにはまり込んでいた子とプロテインとワタシ。しかし、このままでは大量のプロテインが無駄になってしまう。

味が……食感が……という問題ではなく、飲めるものが無駄になってしまうだなんてもったいないにもほどがある。


ということで、先週からまたダマダマを潰しながらプロテインを飲み始めたワタシだったけど、昨日、ついに意を決してシェイカーを購入した。

牛乳を注ぎ、規定量のプロテインの粉をサラサラと注ぎ入れる。そして、蓋を閉めシェイクシェイク!!!


プロテインは一瞬にして牛乳と混ざり合った。


なにこれ?ダマダマないやん?

3振りほどでダマダマもなく混ざり合う2人。あれだけぐりぐりとかき混ぜ、もういいだろうと手を止めた瞬間にぷかーっと浮かび上がってくるダマダマ達はいずこへ……

あまりに簡単に混ざったプロテインに気を良くしたワタシは、子に「ダマダマ無いで!スゴイやろ!飲む?」と得意げに聞いた。すると子は「飲む!」と元気に答えた。子もプロテイン自体がイヤと言うよりは、ダマダマとの闘いに嫌気がさしていただけのようだ。

「凄いよな~、ダマダマないで!」

感動しながら、ワタシは自分の分をもう一杯作り始めた。フリフリ。一瞬にしてなくなるダマダマたち。微笑みを浮かべながら、出来上がったプロテインを満足気に飲んでいると、いつも通り家人が通りかかった(←

ワタシはすかさずどや顔で思いっきり自慢する。


「プロテイン、シェイカー使ったらダマダマないねんで!スゴイよな!プロテインにはシェイカーが必要やで!!」

そんなワタシを見た家人は、可哀そうなものを見るような目をしながら

「そらな~~」

と言い残し、どこかへ立ち去って行ったのであった。


(ΦωΦ) イツカ ミカエシテ ヤル


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