良く聞く言葉。

「あなたの理想の恋人ってどんな人ですか？」

インタビューかなんかにありそう。

ところで、理想の恋人は？　って聞かれて答えられる人っているのかな？

そして恋人がいる人は、その相手が理想の恋人なんだろうか？

恋人がいない人は、理想の恋人はこんな人って思って探してるんだろうか？

理想の恋人ねえ・・・

それって、やっぱりあれかね？　条件列挙しちゃうのかね？

金があって、学歴高くて、背も高くて太ってなくてとか。

あるいは見た目の問題は、どっかの売れっ子の俳優だかアイドルの名前上げちゃうのかね？

そんなことが理想なのかねえ？

そんでさ、仮にだよ？

まあ、なんかの切っ掛けで恋人でも出来たりして、それが自分の理想から外れていたら妥協して付き合うってことだよな。

ってことはだよ？　より理想に近い相手が出て来たら次々乗り換えていくって事だろうか？

まあ、理想があるんだからそうするのが自然だよな。

だけどさ。本当にあらかじめ理想像とかって描けちゃうもんなのかね？

人間を自分の貧困な想像力で理想化出来るものだろうか？
良くも悪くも。

いろんな項目があるだろうけど、自分が考えもしなかった項目が、つきあってみたら後から出て来たりするんじゃないの？

例えば高学歴なのにまるっきり世間知らずの常識知らずで、まともに社会でコミュニケーションとれないとかさ。

金は持ってるけど、すっごいケチとかさ。

容姿はどっかの俳優に似てるけど、かなり変わった性癖持ってるとかさ。

かと思うと見た目は冴えないけど、ものすごく勉強してて博識で話してみないと解らないとかね。

実際のところ、自分がよく知る人間について書いてみろって言われたとして、どれだけの事が書けると思う？

一人の人間についての記述というのは、実は膨大な情報になるよ。

そのすべてをまとめて理想の人になど、どう考えてもならないような気がするよ。

まあ思ったり考えたりする事は自由だけど、理想像が具体的で細かくなるほどに、現実の人間からは遠ざかっていって、しまいにゃ出会う人間がいなくなるか、出会っても常に妥協しなきゃ付き合えないんじゃないかな？

まあ理想を持つのは勝手だが、ただの荷物にしかならないと思うな。

そしてもう一つ。

理想の相手を求めている自分は、誰かの理想の相手になれる自信があるのかな？

そんなわけないよな。

それでも理想を持つなら、「自分が本気で愛せる人」くらいにしておくのが無難だよね。