見出し画像

群馬に新形態コンビニ「さくらみくら便利店」がじわじわ増えつつある……

 コンビニエンスストア「さくらみくら」。

 何だそりゃ、と思う人の方が圧倒的に多いでしょう。それも当然で、記事執筆時点だとわずか6店舗、しかも群馬県内のみにしか展開していないのです。母体企業は地元かと思いきや「すき家」「はま寿司」で知られるゼンショーグループ。そんな会社がなぜ今、寡占市場状態のコンビニ業界に参入したのか? しかもなぜ群馬から? こればかりはゼンショーさんに聴いてみないと分かりません。
 下記の記事内では「”弁当やお惣菜を扱う”のではなく、”持ち帰りメインのコンビニ”を経営する実験で得たデータをもとに、”コンビニ内に外食を進出させる”ための足掛かりにしたいのでは」と推測しています。これが正解かと思える一方で、また店舗が増えるという情報もあり、単に実験と呼ぶには随分スケールが大きくなってきました。ただ理由がどうあろうと「持ち帰り飯」に本気なのは確かなようです。

実際に行ってみた

 そんな「さくらみくら」に始めて足を運んでみました。
 店の前には食事や休憩も出来るスペースがしっかりと確保され、持ち帰りメインを謳いつつもこの場で食べさせる気満々です。

食事スペースは外だから、イートインもとい「イートアウト」かな?

 内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは「よくあるコンビニ」の光景。日用品、雑誌、ドリンク、菓子や食品、お弁当やアイス、パン等々。レイアウトも他のお店とほぼ変わりません。
 ただ、そう見えるのは売り場の方だけ。レジ側に目を向けると……レジカウンターの横にはタッチパネルが2つ、その上に大きく掲げられた持ち帰り弁当のメニュー。調理室には数名の担当者がスタンバっていて、注文があればすぐ作れる状態らしい。訪問したのは14時ちょっと前。昼食ついでに頼んでみました。改めてメニューを眺めると……

丼ものだけでなく麺類もあります

 「味噌香るホルモン豚骨醤油ラーメン」が気になったので注文。番号○×番と書かれたレシートをレジに出し、ついでにドリンクのお茶と一緒に会計。そして店内で待っていよう……と思ってたら
「注文番号○×番の方~」
 早い! 1分とはいかないが、2分もかかってない! 早速表のイートアウト(?)スペースへ。パッケージに書かれた消費期限もたったの2時間。その場で食すか、家に持ち帰って即食べること前提で作ってるのですね。

麺類のパッケージはこんな感じ
麺と具材、スープは別々

 作りたてだけあって、麺と具材、スープもホカホカです。あれ、この具材はどうやって麺に入れるんだ? とりあえず皿をひっくり返せばいいか。

天地逆になってしまった

 ホルモンなのに具が写ってないよ、具が。まあいいや、いただきます。
 感想は……しっかりホルモンです。豚骨醤油とありましたが、ホルモン強めの味付けでそちらの印象が強かったかな。他のコンビニラーメンを食してないため比較は出来ないものの、他所と違って最初から温かい飯として出てくるため、レンジすら不要でそのまま食べられるのは大変便利かと。今回は割と特殊なメニューを頼んだ気もするので、丼=ご飯系の試食もしてみたいですね。

 TVの情報番組であれこれ紹介されるほどコンビニ飯が全盛となっている今、「持ち帰り弁当」そのものを売りにするコンビニが現れました。レンジなんか要りません、だって作りたてですからと……温かい飯を出してくるスタイルはどこまで定着するでしょうか?
 しかし、もし数年後にどこかしらのコンビニチェーンでやたらと「持ち帰り飯」が増えたり、厨房付きの店舗が出来始めたとしたら、先に挙げた「実験」は成功したといえるでしょう。今後の行方は如何に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?