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「変な家」は変な映画:大ヒットするが世間の評価は2.5点~映画版サムネ詐欺?

映画「変な家」をぼろクソに論じた記事を書きました。
ぼろクソに書いたのに私の評価は星3つ(5点満点中3点)です。

かなり星3つなのにぼろクソに書く。
かなり不思議なことなのですが、理由がちゃんとあります。

今回は

映画「変な家」が星3つの評価なのにぼろクソなnote記事を書いたのか

について書いていきます。

過去2回、映画「変な家」についてnote記事にしています。
2回目のnote記事で映画「変な家」をぼろクソに論じています。

3回目になる今回が映画「変な家」についての一番言いたいこと、本題です。

映画「変な家」のネタバレなしにします。

しかし映画「変な家」のジャンルについては話をします
というか映画「変な家」のジャンルについての話こそします。

映画「変な家」のジャンルの話も読みたくない方はここでお帰り下さい


映画「変な家」のジャンルすら知りたくない人はここでお帰り下さい。少し隙間を空けます。






・映画「変な家」が大ヒット

映画「変な家」が大ヒットしているようです。

2024年3月15日(金)に公開。

3月15日(金)~17日(月)の興行成績が第1位。


翌週の3月22日(金)~24日(月)の興行成績も第1位。


映画「変な家」は絶好調のようです。


・映画「変な家」は賛否両論

2週連続で興業が1位になった映画ですが「変な家」の評価は賛否両論

賛否両論とはかなり穏やかな表現で「かなり怒っている人が一定数いっていすう存在する」のが実態だと思います。

245人による評価の平均が2.5点。
私の評価3点をも下回っています。

これだけヒットしているのに5点満点をつけた人よりも最低点1点をつけた人が2倍以上いるという状況です。

星1つ~星2つを「映画を観て不満だった人」だとすると37%と40%近くも映画「変な家」を観て不満だったという事になります。

どうしてこのような不満大爆発な状況になったのでしょうか?

・YouTube時代の大ヒット映画「変な家」

「変な家」は雨穴うけつさんのYouTube動画がバズって有名になりました。

原作小説やコミックもありますが、いまはネット時代。
このYouTube動画の大バズりが「変な家」を有名にしたのでしょう。


今はネット時代。
そしてネットでは文字よりも動画時代。

だからバズったYouTube動画を元にして映画を作るのは新しいやり方として合理的です。

ほとんどの人はマスコミ情報を信用しません。
マスコミが流す宣伝は「良いことしか言っていない宣伝。意味ないし」としか思ってもらえない時代。

しかしネットでバズることは口コミと同じです。
マスコミの偏ったゆがみがない。
「本当におもしろい」という事が担保されています。

正確には「ネットでバズった」=「本当におもしろい」と多くの人が「思っている」。
ほんとうにおもしろいかは自分で確かめるまで分からないのですが、そのように「思っている」わけです。

・映画「変な家」を観に行ったのはどんな人?

映画「変な家」を観に行った人はどのような人たちだったでしょうか?

原作小説やコミックを読んでから映画を観にいった人はほとんどいないと思います。

「本が売れなくなった」とか「出版不況」なんて言われはじめたのはいつだったのか覚えていないくらいです。

私も原作小説を読まないで映画館に行きました。

映画を観終わった後に原作小説を読んでいます。
(今、読んでいる最中です)

手元にある原作小説「変な家」の表紙。
80万部突破と書いてあります。

本が売れない時代に小説が80万部も売れるのは奇跡です。


では、原作である雨穴うけつさんのYouTube動画はどうでしょうか?

私が映画館で見た宣伝文句では「再生数1500万回超え」。

「小説80万」vs「YouTube動画1500万」です。
どう考えても圧倒的にYouTube動画だけを観た人が多かったと思います。

あとはYouTube動画すら観てない人も結構いると思います。
ネタバレ防止のためです。

私もそうでした。
原作小説・コミック、YouTube動画を一切観ないで映画館に行きました。

①雨穴さんのYouTubeだけ観て映画館に行った
②ネタバレ防止のため何も観ないで映画館に行った

①②がかなり多かったと思います。

そしてかなりブチ切れる人たちが①②で多かったと思います。

・「変な家」はミステリーの映画ですか?

映画「変な家」はかなり「変な映画」です。

前半はミステリーなのに後半はホラーです。

①②の状態で映画「変な家」を観に行った人のほとんどがミステリーの映画だと思って行ったと思います。

というのも「謎が謎を呼ぶ、前代未聞のゾクッとミステリー」とうたっているからです。

このフレーズを見て「ホラーだ」と思う人はかなり少ないと思います。

にもかかわらず後半はホラーです。
後半はミステリー要素がほぼ無い。

バズったYouTube動画は20分くらいしかありません。
それを110分の映画にするために膨らませる必要があったのでしょう。

だから「なんでも原作通りにしないとダメ!」とは思いません。

しかし映画「変な家」を​​​「ゾクッとミステリー」と言ってはいけません

映画側は「ゾクッと」と言っているので「嘘ではない」という主張なのかもしれません。

その説明に納得できる人はかなり少ないと思います。

詐欺的なことをしている人が「刑法上の詐欺罪に該当しません。だからいいでしょ?」と言っても周りが納得しないのと同じです。

・映画版のサムネ詐欺ですか?

たとえば「おいしいお寿司の店があるからを食べに行こう」と知り合いに誘われたとします。
行ってみたら寿司のネタがお肉しかなかった。
​​​​巻き寿司はカリフォルニアンロールしかなかった。


別にこういうお寿司は悪くはないですよ。
でも「お寿司を食べに行こう」と言われて想像するお寿司とは違いますよね。

これでお会計は割り勘だったらお金を払うし、奢ってもらったとしても時間は浪費します。

誘った人に対して「こういうお寿司だと先に言ってくれよ」と思ってしまいます。

誘ってきた人のことを「なんだ、この人?変な人なのか?」と思って付き合うのをやめるかもしれません。

お肉お寿司と映画「変な家」は同じではないですか?

いや、このお寿司の例はまだかなり穏当な例です。

ほんとうは「映画版サムネ詐欺」と言った方が良いと思います。

YouTubeですら露骨なサムネ詐欺はあまりやらなくなっています。
そんななか「映画でここまで露骨なことをしますかね」と思ってしまいます。

映画の後半は「家の間取りもほとんど関係ないし、ミステリーでもない」
ホラー映画に興味がない人には「サムネ詐欺」に釣られたのと同じ気分になってしまいます。


あれ?「変な家」の間取りは???

サムネ詐欺ができるのは「動画って観るまで中身がまったくわからない」からです。

「中身を観るまで分からない」という特性を使ってサムネで釣るわけです。

映画も動画と同じです。

お金を払って実際に観るまで中身がわからないのだからミステリーだと錯覚させてやれ。そうすればヒットしやすいだろ」という考えが透けて見えてしまう。

特に公開初日に観に来てくれるようなお客さんたちに対して著しく不誠実です。

最初の段階では「後半はホラーだ」という情報がネットで出てないからです。

・ホラー嫌いな人はどうしろと?

私はホラーには興味がありません。
だから映画「変な家」の後半はよくわからないまま終わっていました。

映画「変な家」後半のイメージ あくまでイメージです

しかしホラーが嫌いな人も世の中にはいます。
ホラーが嫌いな人は後半どうすればよいのでしょうか?

お金を払ったうえに嫌いなジャンルを我慢して見ろ」と?
これは「おもしろい・おもしろくない」以前の話です。

しかも「後半がホラーであった。後半はミステリーとして見るべき要素はなかった」のは観終わってから分かる話です。

後半を観ている途中では「今は一時的にホラーだけどまたミステリーに戻るかもしれない」わけです。

「謎が謎を呼ぶ、前代未聞のゾクッとミステリー」と言っているのに後半がずっとホラーだと思わない人も多いはずです。

にもかかわらず映画「変な家」の後半はずーーーーーっとホラーだった。

ホラーが嫌いな人は「あんな宣伝文句で釣ってるんじゃねえよ。マジもんじゃねえか、この詐欺」と思っちゃいますよね。

ここまで賛否の否が激しくなったのは「マジもんじゃねえか、この詐欺」と思われてしまったからだと思います。

「バズったYouTube動画と大きく違う」とか「ホラーになっている」だけならここまで批判にならなかったと思います。
「ホラーだという事を隠してミステリーだと思わせた」ことが批判を大きくしてしまった

・サムネ詐欺映画がヒットして誠実な映画がヒットしなかった残酷な現実

映画「変な家」はヒットしました。
他方「変な家」と同じ2024年3月に公開した「ゴールド・ボーイ」はまったくヒットしなかったようです。

しかも観た人の評価は高いのに



私が確認した限り映画「ゴールド・ボーイ」は興行ランキングで1回も10位以内に入らなかったようです。
(私が確認ミスしている可能性もあるので断定できませんが・・・)

他人様のツイッター(X)ではこんな感じ。

「ゴールド・ボーイ」は「クライム・エンターテインメント」とうたっています。
しかし「ゴールド・ボーイ」の方が映画全体がミステリーっぽいです。

映画「ゴールド・ボーイ」の方がミステリーっぽいのにミステリーを名乗らず、映画「変な家」の後半はホラーなのにミステリー前面に打ち出しています

映画「ゴールド・ボーイ」を観た後にこのYouTube動画を観つけました。

金子修介監督の話を聞くと映画「ゴールド・ボーイ」がかなり誠実に作られたことが分かります。

でも、誠実に作られた映画がヒットしない。

そして、サムネ詐欺のような映画がヒットする。

映画ビジネスは残酷ですね。。。


note記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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