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こんなこと、できる?

僕が、学校の先生になってから2年目。5年生のクラスを担任していた時の17つ歳下の教え子を尊敬した話。

この記事を音声化しました ↓

from:ありのまま@9 #教員生活20年 #潜在数秘術士

お気に入りの立ちながら仕事ができるデスクより、、、

立ちながらデスクワークする方が効率が良くなる

って聞いたことある?

メンタリストDaiGoさんがメディアで言っていたこと。

もちろんエビデンスがあるとは思うけど、自分では確かめていない。

でも気持ちって大事だよね。

立っていると仕事が進む

ということで立ってこのメルマガを書いている。

さて、今から十数年前の話。

まだ、教職2年目のクラスでの出来事。

今思い出しても、個性的な子達が集まったクラスだった。

その中でも際立って個性的なkくんがいた。

ミニバスケット部に所属していて、おおらかな子。

お勉強は苦手だったけど、素敵な子だった。

お調子者で、先生方から叱られることが多かったけど、

彼の周りには自然と人が集まっていた。

そんなある日の給食時間。

kくんのグループのsちゃんが

体調を崩していた。

体調の悪さを朝からずっと我慢していたんだろう。

sちゃんはついに嘔吐しそうになった。

その瞬間、sちゃんの嘔吐物を素手で受け取ろうとする子がいた。

kくん。

両手で受け取る格好のまま、一緒に近くの手洗い場へ。

途中、嘔吐したが、その吐物はkくんの手の中へ。

kくんの機転が良かったため、クラスでも気づかない子がいるほど。

sちゃんの心理的負担をkくんが最小限にしてくれた。

「kくん、よくやった。ありがとう」

『まあね』

相変わらず、よく分からない軽い返答。

「どうしてこんな凄いことができたの?」

感動して変な質問をする僕。

『なんで?手、洗えばいいだけさ〜』

なんて凄い子だろう。

彼にとって、この行動は自然なことだったんだ。

勉強ができるって大事。

スポーツができるってかっこいい。

でもね、人が困っている場面でさっと手を差し伸べられることって

一番かっこいいし、凄いこと。

そして何より心にささる。

僕が、当時28歳。

彼が11歳。

歳なんて関係ない。

凄い子は凄いね。

17も違うのに、尊敬したよ、ほんとに。

僕はこの出来事があまりにも感動的だったので、

放課後、お母さんにもお礼と感動的な出来事を伝えた。

学校からの電話って、何だか不吉だよね。

でもさ、同じくらい子供の良いことも伝えたいよね。

そんな彼はもう、大人になっている。

きっと素敵な大人になっているんだろうな。

日常にはこんなに大きくなくてもドラマが溢れている。

ちっちゃなちっちゃなドラマが。

ちっちゃなドラマってみようとしないと見えない。

気がつかない。

ちっちゃなドラマに感動できるって

ほんと素敵だと思う。

そこに気付けたって素敵な1日だと思う。

今日も私たちの周りではドラマが起きる。

ドラマに出会って、良い1日にしようね。

PS

Sちゃん、次の日元気に登校。

sちゃんのお母さんがこの出来事を本人から聞いて

感動のお手紙をくださった。

感動を言葉に綴るって大事だよね。

僕も手紙を書こうっと。

PS2

学校での嘔吐は予想以上に子供の心理的負担がある。

特に給食時間は他の子にとっても負担になる。

次の日の登校を躊躇してしまうほどである。

もちろん、その日の放課後、家庭に電話。

体調のこと、安心して学校にきてねっことを伝えた。

それ以外にも、教室では事前に対策を取っていた。

空の牛乳パックに砂を詰めておくことである。

子供が嘔吐してしまったら、この砂をさーっとかける。

「匂い」が抑え込める上に、ホウキでさっと取り除ける。

※取り除いたら殺菌もしております。

嘔吐物や匂いを早急に処理してあげることが、

子供の心理的負担を最小限化する。

こういったことにも気をくばれる大人になりたい。

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