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【 脱断捨離 】



「新しい価値観を生み出すためにはムダを集め、片付けないこと。」

断捨離とは相反する概念を植え付けられている。

自粛期間中、結構家の片付けをする人が多かったようだ。ご多分に漏れずうちのリビングも一時期よりは結構片付いた。ゴミ収集のお仕事の方には申し訳ないくらい、ゴミ袋の量が増えた。

がらんとしたリビングを見回して、果たしてこれが欲していた状況なのかとの疑惑がムクムクと湧き上がる。

集めた情報を整理整頓して秩序を持たせ利用しやすくすることは、仕事の効率も上がり一見よいことのようだが、なんか、薄っぺらな状態に陥ってしまっているようにも思える。

新しいモノを家の中に入れる場合は、必ず同量かそれ以上のモノを外に出さなければいけないというのが断捨離の考え方。家の循環をスムーズにさせて滞りをなくすと、頭の中もマイナス思考になることなくスッキリすると言われている。

しかし、新しいアイデア(価値観)を生み出すためにはムダを集める必要があると教わった。ムダと思えるものを並べて羅列し、寝かせて放牧させる。整理整頓せず、混沌状態を作り出す。大いなるムダと思えることを味わった先にカオスが見いだせるというのだ。

そんなこんなで、今まで味わってきた負の感情さえも、全て捨て去ってしまうのはもったいないと思えてきた。

良いこと悪いこと、楽しいこと悲しいこと、羨やまれたこと恨んだこと、いろんな感情も全てがあっての人生。ムダなものなど一つもない。様々な情報のピースが集まって凝縮し、化学反応が起こって想定外の出会いがある。

知識から知恵へ、情報から思考へ。

思考の先にあるアイデアを志向する。

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