拝 クリスチャン・ボルタンスキーの残した哲学：記憶と存在
クリスチャン・ボルタンスキー（Christian Boltanski）の残した哲学：記憶と存在
2021年7月14日に、クリスチャン・ボルタンスキー（現代アーティスト）が亡くなった、76歳だった。
クリスチャン・ボルタンスキー（Christian Boltanski,1944-2021/フランスの現代アーティスト）
フランスの現代アートと哲学的な概念芸術の作品を扱って・・
フランスの現代アート：彫刻、写真、画家、映画、教育者…記憶と存在（生と死）等、哲学的な概念芸術の作品を扱っていた。その作品は、いわゆるコンセプティアル・アート（概念芸術）のエリアだ。1944年、ナチスの占領下のパリに生まれ、父はユダヤ人だった、間も無く終戦となるが、幼少の時からのホロコースト(The Holocaust)等、ボルタンスキーの作品の影響になっている事は確かだ。
アートワーク-概要 - Christian Boltanski
1955年頃から、絵画制作している、いわゆる独学だ。
1958年頃からは、表現主義的な作品を手がけている。
1968年、写真と映像作品の制作を始め、パリのラヌラグ劇場で初個展「クリスチャン・ボルタンスキーの不可能な人生」を開催した。
このあたりから、クリスチャン・ボルタンスキーの哲学が展開していく・・
1972年、「ドクメンタ5」（documenta-5）で、生活空間に残された様々なものを並べた作品を展示する。
1987年、「シャス高校の祭壇」では、1931年にウィーンの高校に在籍したユダヤ人の学生たちの顔写真を用い、ホロコーストを想起させるが、それらを定義づけしない普遍的な死を意図する。
2008年からは、心臓音を収集しアーカイブする作品「心・心臓のアーカイブ」を継続。2010年にも、「瀬戸内国際芸術祭」（香川）では、「心臓音のアーカイブ」を豊島にて行う。
その2010年には、大量の衣服を集積させた「ペルソンヌ」を発表し、クリスチャン・ボルタンスキーの哲学である、個人・集団の存在と、そして、死、記憶をテーマを展開してきた。
Christian Boltanskiの作品・・
幼児体験から、模索、探求をアートと言う表象手段で展開してきた作家だ。
それらの哲学的な作品には、（私には）解答がない気がするのだが・・表象とは、そう言うものだろう・・作者が亡くなられても、常に、その視点（極）は、これからも、問いかけて続けている訳だ・・
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