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孤高の大陸オーストラリアの大自然:南部編

ナラボー平原。

東西1200kmにのびる大平原。
草木は生えているが荒涼とした乾燥地帯。
川はなく、地下水は塩分濃度が高く、人は住みつかない。
数十kmおきに現れるロードハウスで補給と宿泊ができるが、それ以外に街や民家は一切ない。

146kmのスーパーストレート。
長い直線道路自体は決してめずらしくはないが、たいてい多少のカーブや坂があったりするもの。
でもこのクレイジーストレートは、定規でスッと引いたような直線がえんえんと続く。
行けども行けども、まっすぐ。
行けども行けども、フラット。
行けども行けども、地平線。

追い風や。
荷物満載の自転車にとって、特に遮るものがない大平原において、風というものがどれほど絶大な影響を及ぼすことか。
敵に回せば地獄だが、このナラボーの風は僕の味方。
ほとんどこがずに座ってるだけで僕を運んでくれた。

無人地帯好きの僕にはたまらない。
11日間、1231km。
たっぷり満喫した。

君はどうやって水分を得ているのか。

エミューは、ダチョウに次いで世界で2番目に大きな飛べない鳥。

ゴアナと呼ばれる大トカゲもよく見る。
警戒心が強くすばしっこくて、写真は撮れなかった。

唯一撮れたのは、死骸。

そして、愛らしいツチノコ。

Blue Tongue Lizard。

近づくと青い舌を出して威嚇する。

背後にまわろうとすると嫌がってクルクルまわりだす。

遊んじゃってごめんね。

南オーストラリア州の州都、アデレード。

黒い白鳥!?

無駄な努力を意味する「黒い白鳥を探すようなものだ」という英語のことわざがあるらしいが、現実にここオーストラリアで発見されてしまった。
また、常識を覆すようなありえない事態を表す「ブラックスワン理論」なんて言葉も生まれた。

僕がユーカリの木に近づくと、危険を知らせるため鳴き出した。

ビクトリア州の州都、メルボルン。

自転車レーンのつくり方、正解はこうです。

車道の端に自転車レーンをつくってしまうと、路駐車やバスやタクシーや左折車と干渉する、というか進路妨害される。
まったく別種の乗り物なのだから、お互い関わらずに棲み分けするべきで、レーンというのはそのためのものだ。
思い切ったスマートなアイディアですっきり解決できることだが、日本の道路は今後も矛盾を抱えながらストレスフルであり続けるだろう。

エキドナ。

レインボーロリキート。

8ヶ月かけて大陸をグルっと周って、シドニーに戻ってきた。


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