見出し画像

絶対失敗しないシフォンケーキの作り方

私、お菓子の中でもシフォンケーキ作りが好き&得意。
かなりの数を作ってきました。

パンみたいに焼きたてが美味しいものではないけれど

・発酵時間がかからない
・アレンジ無限
・冷凍保存可能
・安い(ワンホールで400円くらい!)

なところが気に入っています。
もうパンと一緒ですよね(?)

当然、失敗もたくさんしています。
膨れなかったり、膨れすぎてアメーバみたいなシフォンになったこともあります…

そこで、ポイントやコツを書き残しておきます。
私はこのやり方で作り続けているおかげか、ここ最近大きな失敗はありません。

時系列で書いていくので、みなさん、メモのご用意をぜひ…!

レシピは、私が敬愛してやまない栗原はるみさんのこちらから。

このレシピのいいところは、スパイス類を除くとプレーンシフォンになること。今回は、ほぼレシピ通りで作ります。

では!

まずは、材料をはかるところから。

材料(直径24cmシフォン型1台分)
・薄力粉…2カップ(約220g)
・ベーキングパウダー…大さじ1
・卵…大10個
・グラニュー糖…1カップ(約180g)
・サラダ油…1/2カップ
・水…1/2カップ

[A]
・シナモンパウダー…大さじ1/2~1
・オールスパイス…小さじ1
・クローブ…小さじ1
・キャラウェイシード…大さじ2
・粉糖またはシナモンパウダー…適量

https://www.yutori.co.jp/recipe/?_action=detail&recipe_id=548より引用

ここであると便利なのが電子スケールと軽量スプーン。

ボールやカップを載せたら、そのまま測ることができます。

軽量スプーンは、じゃらじゃらしてるのがあまり好きじゃないのでこっちのほうが好き。洗い物もひとつで済むし。

そして、1カップ=200cc=200gと思ってる人が多いんですが

違いますよ〜!

材料それぞれの質量によって、体積と重さの関係は異なります。
はるか昔に習った化学や物理を思い出してくださいね…!

そのため、薄力粉2カップはカップで測ったほうがいいし、なければ220gをしっかり測ってください。他の材料も同様です。

特に、サラダオイルはmlとgでかなり違いがでます。
1/2カップは100ccであって、100gじゃありません。
ご注意を。

そして、グラニュー糖を測ったら目分量でいいので、約半量をわけておきます。あとでメレンゲに混ぜこむ分です。

最後にたまご。
私はなんとなく直前まで冷蔵庫にいれておくことが多いです。

ひとつひとつ、卵黄と卵白にわけていきます。

たまに、10個全部割ってからわければよくない?って人がいるんですが、メレンゲ最大の敵は油。

成分表をご覧になったことがある人はわかると思いますが、卵黄ってほぼ油なんです。ちょっと割れちゃって卵白の中に卵黄が入ってしまうだけで、シフォンケーキの命とも言えるメレンゲの質がどーんと落ちます。

泡立てても泡立ててもふわふわにならず、あげく分離してくるんです…

超絶ズボラな私でもここは遵守しているポイントなので、ひとつひとつ割ってください。殻が混ざるなんて言語道断です。

補足ですが、洗い物をラクにするために油関係のものは陶器やガラスのもので測るようにしています。

プラスチックのほうが軽くて扱いやすいんですが、タッパーの端っことか洗うのめんどくない?だから、お茶碗とかボールとか円形のもの、かつ、陶器やガラスのもので測っています。

あ。オーブンの余熱はまだいいです。
早くから余熱を始めると、焦っちゃって心理的によくないので。

そして、慣れていない人ほど焦っていいことなんて何もないので、まだ平気です。あたため始めるタイミングは、あとでちゃんとお伝えします。

はい。材料を測り終えました。

あ。2つ補足を。

レシピには水とありますが、私は低脂肪乳を使うほうが好きです。

料理上手な母の友人(有名なシェフのアシスタントをつとめていた)から

あさみちゃん
ケーキに水は敵よ
濡れたままのボールで作るなんてケーキへの冒涜だから
必ず乾ききった道具を使いなさい

という教えがあるせいか、水を入れるのにどうしても抵抗があって…

普通の全乳だと脂肪分が多すぎてメレンゲの敵になってしまうので、間をとって低脂肪乳。たぶん無脂肪乳のほうがベター。

まぁ、いつも冷蔵庫にあって飲んでるっていうのが大きな理由です。


それから粉類。

栗原さんのレシピでは、スパイス類をあとから混ぜるとあるんですが、それだとダマになってしまうことがあるんです。

おそらく、ここに出てくるスパイスはこのレシピでしか使わない人はほとんどなはず。だから、いざ使おうとした時には固まってしまっていることがあると思うので、粉類は一緒にして、あとで一緒に振るえるようにしておきます。

そして、成功率を高めたい人は、この段階で粉類を一回振るっておくことをおすすめします。

この振るい。
ダマをとるだけでしょ?って思っている人が多いと思いますが、それよりも粉類に空気を含ませるニュアンスのほうが強いです。

ほら、コンビニの麺類も食べる前ってくっついてかたまってますよね。出汁やスープをいれてほぐしてから食べたほうが、食べいいでしょ?

ああいうイメージ。
だから、振るいをショートカットしないで。
しっかり粉たちに空気をまとわせましょう。


どうしよう…
ここまでで2000字あるから、みなさん頑張ってついてきてください…

はい、やっと作る工程です。
卵黄とグラニュー糖を泡立て器ですり混ぜます。

混ぜるだけならこれでもいいんですが、目的はグラニュー糖の粒を消すことだと思うとちょっと足りない。

ここまで頑張って混ぜてください。
たぶん、上腕二頭筋と上腕三頭筋がしびれてるはずです。

体力に自信がない方は、ハンドミキサーでガーってやるのもありです。

次に、サラダ油を入れて混ぜ、低脂肪乳を入れて混ぜます。

ここも油から入れてください。
卵黄と親和性の高いものから。
油は水と不仲なので、いきなり低脂肪乳を入れるとなかなか混ざりません…

つづいて粉類を振るいいれます。

私は卵白を分けるのに使ったスプーンをぐるぐる回しながら振るってます。振るうというか、押し付けてますね…

わかりますかね、この粉雪感…
(BGMはレミオロメンの粉雪)

これもきめ細やかなシフォンケーキのポイントだと思います。
つづいて、混ぜます。もうぐるぐるいっちゃってください。

ここで、卵黄生地のかたさを調整します。
今回はちょっとかたいな〜って感触でした。

そのため、低脂肪乳をちょろっと足しています。

泡立て器を持ち上げた時に、ぽたぽたたれて跡がスッと消えるくらいがいいかなと思います。

はい。ここでシフォンケーキの命であるメレンゲ作りへ。
体積が10倍以上になるので、お手持ちのボールの中で一番大きなものを使ってくださいね。

もうね、これは泡立て器だと手が死ぬので絶対にハンドミキサーや電動泡立て器を使ってほしい。

ここまできたらグラニュー糖をいれます。
最初からいれてしまうと、うまく泡立たないんです。

また泡だてます。
5分くらいかな(適当)

大変お行儀が悪いですが、ゴムベラをさしても倒れないまで泡だててください。ここで倒れたら泡だてが足りない証拠。

ここでメレンゲを3回にわけて混ぜ込んでいきます。

はい!ここでオーブンの余熱をいれてください!!
冬の場合は、メレンゲにグラニュー糖を足した時点でON!!!!

ここで焼き時間+10分で設定するのをおすすめします。
もう一度焼く時間を設定して延長するよりも、あらかじめ長めに設定しておいて取り消したほうがオーブンに負荷がかからないかな〜と思って。

私の場合、これで生地を型に流し込んだ時点でピロピロ〜♪って余熱完了の音がなります。タイムマネジメント完璧っ

メレンゲの泡が消えちゃうって思っても平気。最初のメレンゲはつなぎの役目なので犠牲になってこそ意義があります(?)

多くの本がゴムベラに持ち替えて切るようにさっくり混ぜる、とあるんですが、さっくり混ぜてると時間がかかってメレンゲの泡が消えちゃうんですよね。

ならば、短時間で泡立て器でガーッと混ぜたほうがいまくいくなと思ってます。

結構ギリなので、メレンゲのボールに生地を流し込んでもいいと思います。
(今回は気合いで乗り切った)

最後はぐるぐるではなく、泡立て器を上下に動かしながらメレンゲの塊を潰すように混ぜます。メレンゲが残ってると、そこだけ白く焼けてしまっておいしくないので。

型に流し込みます。
今回はアルミの型を使っていますが、紙の型でも一緒。

もうためらわずいって!ガーッと!!

はい、オーブンの余熱が完了しました。

ここでオーブンにいれる前に、型を持って2〜3度台に叩きつけます。
大きな泡と潰すためと、生地のすみずみまで行き渡らせる狙いです。

あとは、オーブンにいれて焼き上がりを待つだけ…

ではありません。
チラチラとオーブンを覗いて欲しいです。

ガスオーブンでもない限り、家庭用のオーブンは奥の方が暑く、手前が低温になりやすいです。気になってオーブンをなんども開け閉めする人もいるでしょうが、それも焼きムラができる原因です。

部屋中があまい香りに包まれます…
冬は暖房消しても平気なレベルです……

レシピでは50分のところを60分設定にしてるので、もうそろそろの図です。
もちろん、この間に洗い物は済ませてあります。

ここで焼きムラを防ぐために、一度だけオーブンを開けてシフォンの向きを変えました。

今回は、残り8分(焼き時間52分)で出来上がり。

いや〜我ながら完璧な焼き上がり。

ここで、シフォンを持ってまた2〜3度、台に叩きつけてショックを与えます。今度は縮むのを防ぐため。

ほら、パン屋さんが焼けたパンをトントンと叩いてからひっくり返してますでしょ?あんなイメージ。

そして、シフォンを逆さまにして冷まします。
ここはもう絶対守ってください。

一度、そのまま冷やしてしまった時は、焼く前と同じくらいまで生地が下がってしまい、ふわふわ感がどっかいってしまいました。

こういうビンがなければ、マグカップをひっくり返して使っても良きです。

日中に焼く人も多いと思いますが、私のおすすめは夜焼いて朝食べるパターン。朝食にぴったりです。

パレットナイフを使って、ケーキと型を剥がしていきます。

真ん中のリングのところは、3〜5回くらい差し込む感じで。

ひっくり返します。
ただ、ここでぽろぽろシフォンの残骸が落ちてくるので、キッチンペーパーやふきんを敷くのがおすすめ。

型の外枠を外します。

貫通させてそのままぐるぐる回します。
そうすると表面が波打ってしまうことも、そんなにないかな…

ナイフを動かしていると、左手にボトンと落ちてきます。
型とシフォンが完全に外れた証。

型が取れました。

ここで切り分けます。
普通の包丁しかない人は、よく研いでから切ってくださいね。

はい、断面もいい感じなのではないでしょうか…!

切り終えたらキッチンペーパーごと畳んでぽいっとすれば、そんなに汚れません。

そして、うまくいった時のシフォンケーキは切る時に「しゅわしゅわ」って言います。嘘だと思うでしょ?それがほんとなの。しゅわしゅわ〜

さっき食べましたが、ほんとおいしい。優しさの具現化。
ホイップ添えて上からシナモンシュガーなんて振ったら、一皿800円くらいで提供できそう。

私はいつも切り分けて冷凍しています。
2週間くらいは平気で持ちます。

冷蔵庫にいれてしまうと、ふわふわがやや減退してしまうので、可能であれば常温で3日くらいで食べ切ってしまうのが、いいかと。
(実家では1日で消えていたので、そういう心配は杞憂でした)


ケーキの中では作りやすいレシピだと思うので、よかったらぜひ〜!!

貴重な時間を使い、最後まで記事を読んでくださりどうもありがとうございます。頂いたサポートは書籍の購入や食材など勉強代として使わせていただきます。もっとnoteを楽しんでいきます!!