見出し画像

コッペパンと魚肉ソーセージが嫌いだ

1月17日。
今日で阪神淡路大震災から23年がたった。

昨日のこの記事にも書いたけど
もう一つ忘れられないことがあるので残しておく。

_________________

まずはタイトルの理由から。
阪神淡路大震災に被災した時の給食を思い出すからだ。

あの時、私の住んでいた西宮市では17日の夜に電気が復旧した。
電子レンジやホットプレートでの調理が可能になったので
なんとか暖かい食べ物を食べられるようになった。

その後事情があって、19日には父の実家に疎開することになるのだが
3月中には西宮に戻ってくることになる。

久々に行った学校。
友達に会えることはもちろん、給食が楽しみだった。
でも、出てきたのはコッペパンと魚肉ソーセージ。

当たり前といえば当たり前だ。
地震から2月たっていてもガスも水道も復旧していない。
暖かい給食にはありつけないだろうと思っていたけど
まだ、こんな給食しか食べられないことに驚いた。

翌日もコッペパン。それにチーズ入りかまぼこ。
その次の日こコッペパン、そして魚肉ソーセージ。
4月までこれらの無限ループが続いた。

こういう経緯があって私はコッペパンと魚肉ソーセージが嫌いになった。
ただ、名誉のために言わせてもらうと
コッペパンと魚肉ソーセージにはなんの罪もない。

給食を通して選ぶ余地がないという状況をせまってくる感じが
どうにも不快だった。
しかもそれが1月以上続いたせいもある。

日本は物質的に豊かになっているはずなのに
正直、毎日給食が出るだけでもありがたい環境なのに
どうして自分は、こんなみじめな気持ちになるんだろう。

それを7歳ながらに感じていた。

あの頃、子どもだった私たちが大人になった今
これからの子どもに残せることがあるとしたら
あの頃感じたみじめな気持ちを
残しておくこと、伝えていくことなんだと思う。

#エッセイ #ナースあさみ #阪神淡路大震災


貴重な時間を使い、最後まで記事を読んでくださりどうもありがとうございます。頂いたサポートは書籍の購入や食材など勉強代として使わせていただきます。もっとnoteを楽しんでいきます!!