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日記34

4月はじめは、読まなければならない作品が多かったので、読書記録をしたいと思う。

①夕木春夫『方舟』

本屋大賞ノミネート作品。

とある事情で読む必要があったので入手。

3,4時間まとまった時間が取れたらグングン一気読みできる感じなので、気軽に読み始めていただきたい一冊。

私は本を読むとき、よく細かいことを忘れたり、時系列がわからなくなって前のページに戻ることが多いんだけど

(好きだけど本を読むのは下手なのである…🥺)

この本は、読み手が忘れた頃の絶妙なタイミングに前に出てきた情報をもう一度書いてくれているので、

ストレスがなく最後まで一方通行で読み終えることができる。


読了した人のみがネタバレを気にすることなく語り合えるネットの場も設けられているとのこと、手厚い!!

②ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』(光文社古典新訳文庫)

映画とミュージカルはおなじみだが、そういえば小説版を読んだことがなかったので挑戦。

原作にしか出てこない設定がたくさんあってビックリした!!

ファントムの過去の話って出てきたっけ??

なかなか後ろ暗く悲しい経歴で、さらにビジュアルも性格も、原作のほうが恐ろしさ全開。


しかし、先の『方舟』とは正反対で、

時系列は飛ぶわ、さっきそんな話出てきたっけ??と前に戻ることが多いわで、ちょっと苦労した。

一気に読まないと設定忘れる💦

ミュージカルなんかは、この原作の複雑さをかなり削ぎ落として構成したんだな、と思った。

原作は、オペラ座の事件について調査した結果をまとめて作者が語りなおす、という形を取っているため分かりにくさはあるものの、

それゆえの急なシーンの移り変わりや、

人物それぞれの目線から主観的に語られる事件のズレが楽しいといえば楽しい。

とはいえ初読で理解できることは限られると思うので、
光文社古典新訳文庫でガッツリ書いてある”訳者解説”と”訳者あとがき”をぜひ読んでいただきたい。


それにしても、この2作とも閉塞的な空間での話(方舟は密室地下からの脱出、オペラ座も後半は暗い地下でファントムとの抗争)なので、せっかくの春だと言うのに息苦しい日々が続いた…

このあと、やたらと広原や空や自然のようなデカい話を読みたくなった…😇


③チャック・パラニューク『インヴェンション・オブ・サウンド』

ハヤカワァァ感

友人主催の読書会課題本。

映画の中で、効果音としての人の「叫び」音をクリエイトする女性と、娘を誘拐した犯人を探し続ける男性の人生が交錯していく物語。

派手にビルが倒壊したり、まさに映画にすると映えそうな感じ。


④赤坂アカ、横槍メンゴ『推しの子』

これもちょっと読まなきゃいけないタイミングだったので一気読み。

③の『インヴェンション〜…』と『推しの子』は友達と同じタイミングで読んでいたのだが、


「これ、2作とも○○と○○(ネタバレに付き伏せます)が同じテーマだし共通点めっちゃあるよね?!他にも……」

と論じはじめ、まっっったく面構えの違う2作品なのに言われてみればたしかにすごく似てて、友達天才かよ?!と思った。

いや〜こういうことがあるから色々な毛色の作品に触れるって良いですよね…!


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