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煙草の花と偏見

煙草の語源

 嫌煙家が増えている時代です。街の中でも屋内でも愛煙家は奥へ何処へと隔離されて、まるで外界から拒絶された場所に押し込まれます。副流煙や吸う人自身への影響もありますからタバコを肯定できない人の考えもよくわかります。

 私自身は一本も吸いません、なので誘われても頑なに断るのです。ですがどうやら世間では『煙草付き合い』と言う関係性が大事らしいです。

 元々、煙草はポルトガル語の "tabaco" だそうです。『煙草』という漢字は当て字で日本語の異称としては『相思草(あいおもいくさ)』と言いました。
『煙草付き合い』を彷彿とさせる言葉です。他にも忘れ草、烟草(けむりくさ)、目覚まし草とも呼ばれています。人知れず夢みる花だとか ——。
江戸の時代、『吸い付け煙草』というものがありました。遊女が自分の唇で火を点けてすぐに吸えるようにしたものであり、お客さんが来ると「あなたが本命なのよ!」という思いを込めて渡していたそうです。

 今ではモラルや配慮などと言った意味での『相思』が求められている煙草。私がまだ生まれていない時代ではどこでも吸えていたと聞きました。今ではすっかりと嫌われ者になってしまいました。実はタバコの花は鮮やかなピンク色をしており、とても綺麗で可憐なのです。煙草は葉っぱの部分にだけしか見られず、なんだか悲しい花だな…という気がしました。
「本当はこんなこともできるのに。」「本当に自分がしたいこと、見せたいものはそれではないのに!」
そんな声が聞こえてくる気もします。

 煙草の花だって副流煙の煙に巻かれたくて咲いているわけではありません。何が本質で何がありのままなのかは本人にしかわからないものです。また、本人にしかわからないのでそれを伝えられるのも本人しかいません。
わかって欲しい相手にわかって貰いたい自分を伝える。

煙草の花の魅力もわかってあげてください!!それこそが相思草なのかも知れません。

偏見

 煙草の花のように「『煙草は体にあまりよくないから。相思草は煙草のためのもの。』といった予備知識が備わってしまうことで、目が眩みタバコに花があることすら認知されない。」一種の偏見だったり盲目的な視察だったりすると思うのですが、この事例に心当たりがある人はそう少なくないと思います。

 事実や理由を知らずに、世間や自分の目の前に出てきた良し悪しの結果だけを過信するのは理解に乏しいと感じます。私は卓越したインテリジェンスや政界の人間ではないので、現在世間に転がっていたり、ニュースで取り上げられているような事象の本当の理由や、何が起ころうとしているのかなどを把握するなどはできません。というよりも、して来なかったのです。
前者は広い視野ですが、少し縮めると『他者への理解』においても言えます。

 挙げられた事象や今のこと、もしくは相手や人々の事について、一度洗いざらい自分で理解してみて、本質(つまりは煙草の花のようなこと)を探し当ててみることが大事だな、と感じました。

先を見据えて、淀む沢山の事柄の中にある大事な事に気づけるような人でありたいです!
良い日々になりますように。


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