日本には、約325万人の中学生がいます。
もしこれを100人に縮めると、どうなるのでしょう?
100人のうち、中学校にいるのは98人です。[※1]
中学生だからと言って、全員が「中学校」に通っているわけではありません。
残り2人のうち、1人は中等教育学校または義務教育学校にいます。[※2]
あと1人は、特別支援学校中学部にいます。[※3]
中学生100人のうち91人は公立、1人は国立、7人は私立の学校に通っています。
私立の学校に通う7人のうち、4人は首都圏の学校にいます。[※4]
私立の学校は概して、都会に集中しているのです。
日本の公立・国立中学校は無償ですが、実際には、給食費や教材費、制服代、修学旅行費などを支払う必要があります。
これらを支払うだけのお金がないと認められ、就学援助という補助金をもらっている世帯の中学生が、公立の学校に14人います。[※5]
中学生のうち1人は、外国人生徒です。[※6]
中学生のうち3人は特別支援学級に通っていて、1人は通級による指導を受けています。[※7]
2010年ごろ、不登校の中学生は3人くらいだと言われていましたが、2016年ごろから増え続け、2022年には6人になっています。[※8]
2024年春、日本では約110万人の中学生が卒業を迎えました。
彼らは卒業した後、どのような進路を歩むのでしょうか?100人に縮めて考えてみましょう。
平日は毎日、朝から夕方まで高校に3年間通う…そんな将来が待っている人は、100人のうち89人に過ぎません。[※9]
その89人のうち6人は併設の高校に進学、または中等教育学校に引き続き在籍するため、高校受験をしませんでした。[※10]
残り11人のうち、2人は定時制高校に進学します。朝から通う人も夕方から通う人もいますが、4年間かけて高校を卒業するようです。[※11]
最近は通信制高校を選ぶ人が増えており、5人が通信制高校に進学します。彼らは週に1~2回程度、あるいは年に数回だけ高校に通学するようです。[※12]
1人は高等専門学校、いわゆる高専に進学します。[※13]
2人は特別支援学校高等部に進学します。この2人のうち1人は特別支援学校中等部出身、もう1人は中学校・義務教育学校出身です。[※14]
これで99人の進路がわかりました。あと1人は就職するのでしょうか?いいえ、高等専修学校というところに進学するようです。[※15]
あるいは、インターナショナルスクールや海外の学校に進学するのかもしれません。[※16]
全日制・定時制高校に進学する91人のうち、67人が普通科、16人が職業学科、5人が総合学科に進学します。
おや、これだと88人しかいませんね…。残り3人は、理数科や外国語科、音楽科、美術科、体育科などといった「その他の専門学科」に進学します。[※17]
公立・国立高校に進学する59人のうち普通科は39人に過ぎませんが、私立高校に進学する32人のうち普通科は28人にもなります。私立高校は普通科に偏っているのですね。[※18]
16人いる職業学科のうち、一番多いのが工業科で6人くらい。次に多いのが商業科で5人。農業科が2人、家庭科が1人、それ以外が1人です。[※19]
普通科や「その他の専門学科」からは、大学進学を目指す人が多いです。
先輩方の状況を踏まえると、普通科の67人からは45人ほどが、高校を卒業した後すぐに大学に進学するでしょう。残る22人のうち、2人は短大、12人は専修学校、4人が就職、4人が浪人などですぐには就職も進学もしないでしょう。「その他の専門学科」の内訳も普通科に近いです。[※20]
職業学科からは、高校卒業後すぐに就職する人が多いです。
しかし、先輩方の状況を踏まえると、16人のうち就職するのは半分の8人程度。大学・短大等に4人、専修学校に4人が進学するでしょう。[※21]
総合学科は普通科と職業学科の中間的存在です。
5人のうち2人が大学・短大に進学、2人が専修学校に進学し、1人が就職するでしょう。
ところで、中学生100人のうち将来的に大学に進学する人は55人くらいになりそうですが、大学入学共通テストを受験することになるのは38人くらいになる見込みです。[※22]
もしあなたが、12人分の席しかない国公立大学への進学を目指すなら、大学入学共通テストの受験が原則必要です。一方、私立大学への進学しか考えていないなら、必ずしも受験する必要はありません。[※23]
また、55人のうち28人は、学校推薦型選抜・総合型選抜を経て大学に進学することになりそうです。これらの選抜では、高校で良い成績を保つことがとても重要です。
もしあなたが一般選抜、つまりペーパーテスト1本で大学受験をするのなら、100人のうち27人しか進まない道を歩むことになることを覚えておいてください。[※24]
人は、自分が歩む道以外のことはよく分からないものです。
もしあなたがこの記事を読んだならば、自分とは違った道を歩む人がいることを思い出してください。
あなたがこれから歩む道を愛するのと同じように、誰かが歩む道をその誰かが愛していることを忘れないでください。
この村にいるすべての皆さんの歩む道を、心から応援しています。