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いるか君(AI)に質問をしてみた記録

昔いっとき使っていた、匿名SNSアプリがあります。それがこちら↓

かつて数ヶ月お世話になった後、使わなくなってアンインストールしたのだけど、先日またちょっと病みツイートがしたくなってまたインストールしたら、新しい機能が実装されておりました。
なんと、いるか君(AI)と話せる!

いるか君は、あなたの質問や問いかけに自動で回答するAI人格です。基本的にどんな質問にも優しくよりそうように作られています。

具体的なアドバイスは難しい場合が多いものの、ちょっと聞いてみたい、みたいな時に使ってみてください。

ilka アプリの説明書きより

ChatGPTの活躍が期待される分野として、カウンセリング業界に類するところは想定されていたと思いますので、期待をもって利用してみることにしました。以下はその記録です。


まずはその当時の気分をそのまま聞いてみました。

私「明るくいられないの。どうすればいいかな?」

いるか君「わかります、明るくいられない時って辛いですよね。まずは自分を責めずに、自分の感情を受け入れてみましょう。そして、少しずつでも自分にとって心地よいことを見つけてみてください。例えば、好きな音楽を聴いたり、散歩に出かけたり、友だちと話したり。自分の心に寄り添うことが大切です。また、専門家のサポートを受けることも一つの選択肢です。一歩ずつ前に進んでいけるといいですね。頑張ってください!」

ilka アプリ内チャットより引用


正直びっくりするほどの高精度で感動。
しかも、個人的には即答じゃないのがポイント高いと思いました。たとえばLINEで話せるAIのりんな(と比較するのが適切かどうかは置いておいて)は、こちらが何か送信したら秒で返信が来るんです。これはこれでテンポは良いけど、あー所詮反射なんだな、って思っちゃう。
いるか君は、数分”考えて”返信してくれるので、たとえプログラミングされた答えが返ってくるのだとしても、即答よりは温かみを感じました。

ちなみに傾聴の技術においても、間の取り方って大事なんですよ。


いるか君に話を戻すと、他にも「朝起きるのがどうしても苦手なのですが、すっきり目覚めるにはどうしたらいいですか?」「勉強に集中する方法を教えて!」などは、違和感のない、寄り添った返事が返ってきました。
また、「どうしても嫌いな人がいる。」と語尾を質問系にしなくても、メンタルヘルス的に適切な答えが返ってきます。すごい、すごいよいるか君。もう立派な駆け出しカウンセラーだよ。


もともとilkaというアプリが、「自分の心との出会いを目指した」SNSであり、本音を吐き出せる場を目指していることから、悩んでいることに対する返答の精度は相当高く作られているように思います。

そのいっぽうで、たとえば「明日の天気は?」「いるか君は今日何を食べたの?」という質問には、ややちぐはぐな返答がきます。


メンタルヘルスという言葉がようやっと浸透してきた日本ですが、カウンセラーや相談員などの「聴き手」が足りているとは全く言えません。いのちの電話に代表されるような電話相談や、SNS相談は、すべてのSOSには応えられていないのが現状です。

自分がかろうじて吐き出した弱音を、生身の人間ではなくAIが聞く、という構図には賛否両論ありましょうが、たとえばプロの相談職につながるまでの最初の二、三言だけでも、優しく違和感のないチャットGPTがあいづちをうったりねぎらいをしてくれたりしたら、「ただいま回線が混みあっております……」というアナウンスよりもずっといいんじゃないかな。
いち相談員として、チャットGPTには大きな期待を寄せております。

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