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【大河ドラマ・光る君へ】そろそろ食べごろかな、いただきまーす。

第十二回・思いの果て。
感想です。


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まひろパパ with 高倉の女。


死ぬ前に娘に会いたいと願う高倉の女。
ちょうどいいタイミングで居合わせたまひろは、娘を連れてくるよう頼まれる。

娘の住まいに向かって、ひた走るまひろ(と乙丸)。
まひろ、足早いねぇ。
下級とはいえ貴族の姫君なのに。

連れてこられた娘のさわが、存外良い着物を着ていて驚いた。
高倉の女の元夫は、それなりに資産家なのかしら。

そして高倉の女は穏やかに世を去る。
よかったよねぇ。
心穏やかに逝けて…。
まひろの母とは大違いの最期。

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畑の大根に「大きくなったね」と声をかけながら水やりをするまひろ。
「大きくなったね」は「そろそろ食べごろかな」だよね。
「ありがとう」は「いただきまーす」だよね。
大根たちはきっと今頃、地下で震えてるはず…。笑

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畑仕事をするまひろに門の外から声をかけたのは、高倉の女の娘、さわ。
さわさんに付き従っている下人の着物がまた小綺麗で…。

やっぱりさわさんの父親は資産家だね。
誰なんだろ。

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「お見苦しい姿をお見せしてしまって…」というまひろに、さわは前のめりで言う。
「いいえ!」

「・・・でもまぁ、それも宿命です」(さわ)

「庭仕事、お手伝いさせてください」(さわ)

「黙っておれば分かりません」(さわ)

おとなしやかに見えて、ずいぶんさっぱり、かつ積極的な気性の娘さんですなぁ。
でも、畑仕事をしたら手が汚れるからバレますよ。
爪の間に土が入っちゃうからなぁ。

ふたりで畑仕事をする、まひろとさわ。
さわは着てきた着物ではない着物で働く。
もしかしてそれはまひろの着物を借りたの?

でもそれにしては、今までまひろが着ているのを見たことがない着物だな。
まさか着替え持参?

それとも、いとの着物だったりして。
それもないか。
さわさんの方が、暮らし向きが良さそうだし、乳母の服を貸すとは思い難いもんね。

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さわに琵琶を教えるまひろ。
母上の形見の琵琶なのに、いいのかな。
妾の娘に触らせても。

父上と血縁関係のある娘ではないから、そこはかまわないのかな。

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「文をくれたのは一人だけよ」(まひろ)
「えーっ、ごめんなさい」(さわ)
「なぜ謝るの?」
「えっ…よく分からないんですけど…謝ってしまいました!」

このあたりの会話が面白い。
こんなやりとり、普通にあるよね。
つい謝っちゃうって。

そこで「なぜ謝るの」って突っ込むと、「ちょっと不機嫌」の意思表示っぽくなりそうなもんだけど。
そして空気も微妙になりそうだけど。

さわさんはサクッとまとめちゃう。
これはある意味、コミュ力?

「今、思い出しておられましたね?私はもの知らずのうつけですが、そういう勘は働くのです」(さわ)

えっ。
さわさん・・・。
家で肩身の狭い思いをしてるっぽいな。
日頃から「もの知らずのうつけ」呼ばわりされてるんだろうか。

父上が何もさせてくれないんでしょ。
ひどいよね。
何もさせないでおきながら、うつけ呼ばわりするなんて。

でも、性格は明るくて前向きだしチャキッとしてる。
いったいどういう環境でこういう性格に育ったんだろう。
ちょっと、さわさんちを訪問してみたい。

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大声で叫びながら入って来る宣孝。
「まひろの婿の話だが、ひらめいたぞ!」

「実資さまはどうじゃ」
「実資さまは恐れ多い」

いや…下級貴族であるまひろの婿としては、どなたであっても恐れ多いのでは?
ある程度の貴族でないと、資産も少ないしね。

*****

『はなくそのような女と縁談あり…』(実資の日記文)

うわー。
なんていう、品のない。
実資、ひどっ。

でも、この話がうまくいってたら、あるいはまひろと実資は仲良し夫婦になれてたかもしれないのにねぇ。
実際、実資はまひろが気に入ることになるみたいだし。

で、書物(巻物)を開くと、挟み込まれている一枚の春画(?)。
「おぉ…見えておる」って。笑

当時もそういう春画みたいなもの、あったんだろうか。

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道長と道綱の飲み会。
道綱はずいぶん道長に懐いちゃったなぁ。
義理の兄弟たちの中で唯一年下の道長だから気安いんだろうね。

道綱は己の母を引き合いに、妾はつらいという話を聞かせる。
さすが年上。
たまには道長の役に立つ話を聞かせてくれるじゃないか。

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道長がパパにお願いをしに参上した。
次回予告で見た時は、もしや「まひろを北の方にしたい!」と青臭いことを申し述べるのではないかと思っていた。
そんなことはなかったね。
安心というか、悲しいというか・・・微妙。

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姫君たちが板目の模様を眺める


倫子さまサロン。

なんて美しい床!
まひろや高倉の女の家の床とは大違いだわー。

板目の床を眺めて楽しむと言えば。
子どもの頃は天井の模様を眺めたなぁ。
風邪ひいて学校を休んだ日の昼間とか、布団の中から天井を眺めて。
大きな目玉がこっちをにらんでるように見えて怖かったり。笑
なつかしい・・・。

「この頃はここに寄らせていただくことがクセになってしまいました」
「クセ!?」
「うふふふふ」
「うふふふふ」

・・・うーん。くすぐったい。
いつまで無邪気に笑っていられるかな、このふたり。

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左大臣家で、倫子パパと道長の面会。
…の場に居座る、小麻呂(ねこ)。

小麻呂はいつも倫子のところにいるってわけでもないんだね。

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「父上、私は、藤原道長さまをお慕いしております」(倫子)

あっらー。そんなこと言っちゃうんだ。

「叶わねば、私は生涯、猫しか愛でませぬ」

それもいいんじゃないっすかねー。
今までだって結婚しないできたんだし。
まひろのように相手の財産を狙うわけでもないんだし。

*****

「左大臣の姫というのは悪くないけど、道長の好みなの?」


えっ。ちょっ。待って。
前に、詮子さまが仰ってませんでしたっけ?
左大臣の一の姫と結婚なさい、とか。
今さらそういうこと言う?

詮子の「あきこ女王を妻にしろ」プランは、(たぶん)完璧すぎる。
これぞ摂政家の娘。
もう、兼家が乗り移ったみたい。笑

で、あきこ様が一応納得してくださって御簾をあげたとき、道長の姿はなかったけど、どういうこと!?笑
道長は何を思って消えたんでしょうか。

やっぱり、あの冷たそうな雰囲気にはなじめなかったのかなー。
鉄仮面って感じだもんね。

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道兼は、パパに言われたとおり、地道にお仕事を頑張ってる様子。
こういう人当たりのいい演技をしている道兼は、とっても素敵な公達に見えて、うっかりホレそうになるんだけどなぁ。

まひろの母をぶった斬っちゃったり、宴会に乱入したりするのも、彼の一面なんだよね。
残念なことに。

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庚申待の夜。


人々のさまざまな思惑が入り乱れる中、道長はまひろに会いたいと文を出す。

外廊下で舟をこぐ乙丸。
「乙丸よ、気づけ!」とばかりに石を投げる百舌彦。
なかなか起きてくれず困り果てる百舌彦。

このふたりのシーンは、いつもなにやらおかしくて、ほのぼのする。

それはともかく、まひろは一大事。
愛する道長から呼び出しを受けて、夜道をひた走る。
今度こそ言えるわ。
妾でもいい。妻にして!

それなのに。
あぁ、それなのに、それなのに。
「左大臣家の一の姫に婿入りすることとなった」ですって。

まひろ、ショーーーック!!!

しかも、まひろとの約束を守るために決めたことだと言われた日にゃ、もう今さら「やっぱり妾でもいいでーす」とか言えない。

うわあああ。
タイミングって重要。
想いあっていても、タイミングが悪いとどうにもならない。

そういうことってあるよね?
あるよね?
あるよ…。

道長!気づいてくれよ。
最初にまひろが話したいことがあるって言ったときのテンションと、道長の話を聞いた後のまひろのテンションがあまりにも違うことに。

まひろの嘘に気づいてくれ。

「妾でいい」と言って欲しいなら、もう一度「妾になって欲しい」と言え!

*****

まひろと別れたその足で、文も出さずに倫子のもとを訪れた道長。
ずいぶん失礼な男だな。
女性を「そのつもり」で訪問するのに、文なしとは。

まひろと今度こそ本当の別れ話になってしまって、やぶれかぶれなんだろうな。
やけくその状態で左大臣の一の姫と契りに行くって。
考えてみたら、すごい話だよね。

…と思ったら。

やおら、道長さまを押し倒す倫子。
おいこら。

倫子のやつ。
パパのことは泣き落としてたし。

まったくもう。

*****

帰宅したまひろを温かくむかえる弟と、妹のような存在になったさわ。
ひとりで泣き濡れるよりも、かえってよかったかもしれないね。

*****


さて次回予告で気になるのは「女の文字…よね?」の倫子さま。
まひろに見せたのは、わざと?偶然?
どっちーーー???




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