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レモネードのノウハウを吸収する東京海上

東京海上が米国のデジタル保険大手「レモネード」と業務提携するようだ。レモネードから再保険を引き受ける。レモネードは保有する保険の75%を世界で7社に再保険として出す。このうちの1社に東京海上を選んだのだ。アジアでは東京海上だけだ。レモネードの保有する保険の1割程度を引き受けるとみられる。再保険をかけてリスクを分散することで急拡大にあわせた資本の負荷を軽くする。

◯東京海上のネライ
 保険をモバイルで完結させる手法や迅速な保険金の支払いノウハウを学び、国内での商品開発にいかすとのこと。レモネードといえば非常によく出来たビジネスモデルを持っていることで有名だ。

東京海上は再保険の引き受け手ならではの詳細なデータが入手できると判断した。保険の引き受け判断の基準や損益の指標などだ。

再保険の引き受けを契機にデジタル保険分野の協業に着手した。新規顧客を引き付けるデジタルマーケティングや、人工知能(AI)を活用した保険金の支払い、外部データを使った精緻な引き受け判断などが対象となる。2021年夏までには戦略的なパートナーとしての提携を結ぶ計画だ。

保険業界では技術を駆使して若い世代を取り込むデジタル保険への注目が高まっている。火災保険は相次ぐ自然災害で保険料の引き上げが続いており、使い勝手や支払いの速さでの差別化が必要となっている。東京海上はレモネードのデジタル保険のノウハウをいかして火災保険の商品の競争力を高める狙いだ。

◯レモネードとは?
 レモネードは米国のフィンテックの代表的な存在だ。保険の加入を最短90秒、支払いは最短3分で済ませる速さと使いやすさが売りだ。だが、それだけではない詳細は以下の過去noteを参照してほしい。

ソフトバンクグループが出資し、7月にはニューヨーク証券取引所に上場した。時価総額は3000億円を超える注目株だ。


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