今日のあしげい(2023年8月2日〜5日)
北海道は知床・斜里町で、3年目となる「葦の芸術原野祭(通称:あしげい)」が開幕しました。本日より「今日のあしげい」と題しまして、会期中の様子を随時レポートしていきます!
「葦の芸術原野祭」について
8月2日のこと
この日、「あしのげいじゅつ前野祭」と称したキックオフパーティーが開催されました。今年度から新たな会場となった"川村邸〜北暦の原野"にて、バストリオ『セザンヌの斜里岳』公開稽古、音楽ミニライブ、葦の芸術原野祭2022ダイジェスト映像上映会、ビンゴ大会などたくさんの催しが行われました。
木の匂いが立ちこめる素敵な建物に、実行委員・参加作家・地元住民がたくさん集まり、賑やかな夜を過ごしました。
8月3日のこと
みんながそれぞれの作業を進め、次の日の開幕に備え会場の設営を行いました。あしげいメインのプログラムとなる「おもいでうろうろプロジェクト」のために旧図書館時代の本棚が配置され、空っぽの空間が出来上がっていきます。来場者の「思い出の品」と交換するコーヒーの準備や、会場2階の展示などが続々と完成していき、いよいよ始まるのだ、と気が引き締まります。特に2階の展示は、Airda・あかしのぶこ・岩村朋佳・川村芽惟・佐々木恒雄・船木大資・真青果てな・山田涼子(敬称略)と多数の作家のドローイングやインスタレーション、造形、写真などが混ざり合いながらフラットに配置され、あしげいの雰囲気が凝縮された必見の展示になっています。
8月4日のこと
あしげい2023が開幕しました。
10時、めいさん・ゆいさん・りょうこさんによるオープニングアクトが行われました。会場の外に置かれた3台のミシン。そこから2階の窓まで白い糸が伸びています。集められたおもいでのハンカチがミシンから次々と縫われ、高く、風になびく3本の旗として紡がれていきます。
途中、ミシンのトラブルでゆいさんはゼムクリップによる手縫いに切り替え。どんどんと旗を紡いでいく姿はとても印象的でした。活躍できなかったキティちゃんのミシンは「思い出の品」として会場に展示されています。
会期初日からたくさんの方が来場し、空っぽだった本棚にすこしずつ思い出が展示されていきます。会期の最後、この棚いっぱいにいくつもの思い出の品が持ち込まれることを想像しワクワクする1日となりました。
17時に閉館したのち、ゆりかさんとAirdaさんによる「日々」が行われました。「日々」とは、リスナーから投書された日記や日常の中の何気ない出来事を記したテキストを、ゆりかさんの朗読・Airdaさんの演奏でお届けするラジオ企画です。斜里に住む人、訪れた人、遠く離れた人のたくさんでバラバラの"日々"が、すれ違いながらも隣り合った時間として聞こえてきます。ゆりかさんとAirdaさんの小気味よい会話も楽しく2時間があっという間に過ぎました。
8月5日のこと
会期二日目、午前中は「しゃりコレ」とのコラボワークショップ『こども服づくりワークショップ』が開催されました。大きな布にキットパスで絵を描くことで服作りを行いました。会場2階に展示されている布でできた斜里岳の下に大きなブルーシートを広げみんなで服を作ります。会場に響く賑やかな子どもたちの声に、会場が明るくなります。
午後は、バストリオ『セザンヌの斜里岳』の一回目の上演が行われました。野外劇のため、前日まで天気予報とのにらめっこが続いていましたが、ギリギリ持ち堪え、濃ゆい雲の向こうに斜里岳を想像する上演となりました。過去に開拓しようと生きた人/これから場を拓こうと生きる人の土地である"川村邸〜北暦の原野"に、総勢30名以上のお客様が集まり大盛況のうちに幕を下ろしました。
明日以降も随時、レポートをアップしていきます!お楽しみに!
(文:中條玲)
あしげい2023公式グッズ販売中!
昨年大好評だった「あしげい手ぬぐい」のほか、今年の新グッズ「あしげいTシャツ」、野外対応の「ステッカー」など多数の商品を取り扱っております!
葦の芸術原野祭は、有志による継続的な開催を目指しております。グッズの売り上げ・カンパは大切な継続資金となります。会場に足を運べない方も、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?