見出し画像

【ASIBA 1期生のその後を追う ④】

ReLink 本多栄亮・水越永貴

昨年11/25に清水建設のNOVAREにて行われたカンファレンスイベントから約二か月が経ちました。登壇した各チームは、その後もプロジェクトに対する熱意を失うことなく、ASIBAを出発点として様々な活動や社会実装を行っています。全てのプログラムを終えたASIBA第1期生が今どのような道を歩んでいるのか、彼らのその後を調査しました。

カンファレンスイベントの様子はこちらから


明治大学大学院理工学研究科建築都市学専攻 構法計画研究室 D1の本多栄亮および、同研究室M2の水越永貴は、建材二次利用の建設支援サービス「ReLink」に関する発表を行いました。ReLinkは建設現場で出た中古建材・余剰建材を破棄することなく、広く市場に流通させることを目指し、解体業者や設計者、クライアントまでもを巻き込んだ包括的なサービスを現在進行形で行っています。

カンファレンス発表時の様子

ReLinkは、中古建材販売業者と設計者をマッチングさせるためのWebアプリのサービスを、ASIBAの第一期プログラムの開始以前から既に開始していました。当初からの目的は、ウェブ上に散在する中古建材・余剰建材の情報を一元化したプラットフォームを作成し、販売者と消費者を効率的に繋げることによって、建材のリユースを促進することでした。

工務店や建築設計者の多くとヒアリングを行っていくうち、ReLinkはそのの活動範囲を拡張していく必要があることに気付いたと、本多は語ります。「建材リユースを本当に普及させるためには、建設の際にリユース材がどのように使いうるのか実際に示し、信頼を獲得していく必要がある。」
リユース材を入手するための手段を提供するだけでは、設計者がそれを利用する動機は得られません。今後はデザイン支援や建設サポートといった、リユース材の活用における全ての過程で包括的なサービスを行っていきたい、と語っています。

解体時におけるサービス
ReLinkは建設を通した包括的な取り組みを行っていく

そうした活動の中には、中古建材・余剰建材活用におけるデザインアイデアの幅を拡張していくこと、そしてそれを共有可能なデータベースとして世に広めていくことも含まれます。ReLinkはデザイン方面への力をより一層強めていきたいと本多は語っており、実際に、マンションの解体材を使って棚や机といった家具のデザインを考案するプロジェクトを昨年11月より実施しています。
「建てられてから解体されるまでの建物の新陳代謝のなかで、『捨てたくはなかった』という声を救うことができる社会をつくりたい。」と語る彼らの取り組みによって、リユース材の活用が当たり前になる社会がきっとやって来ることでしょう。(文:宮田龍弥)

解体材を使った製作の様子
解体材から製作した棚
ReLinkのビジョン


ASIBAでは、現在プロジェクトの運営を手伝ってくれるサポートメンバーを募集しています。興味のある方はこちらから気軽に応募してください!
サポートメンバー募集の詳細はこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?