スピノザはキリスト教による思想の支配をオワコンにした。

スピノザの「神学・政治論」畠中尚史訳の第20章タイトル 「自由なる国家においては各人はその欲することを考え、その考えることをいうことが許される、ということが示される。」

冒頭は「もし精神を支配することが舌を支配すると同等に容易であったとしたら、如何なる支配者も安全に統治することが出来、凡そ圧政的支配というものは存在しないであろう。」

とある。ちなみにオランダでは発禁処分になったらしい。

なぜフーコーが頻繁にスピノザを引用するも深く話さないのか不思議だったがこれで少しわかったような。
1980年前後のコレージュ・ド・フランスでの講義でもそこまでやれば中立の体が崩れてしまうし、カトリックの聴衆は聞きたくない話になるだろう。そこであの程度の引用に留めていたのでは、と思ってしまった。
フランスでのプロテスタントやその派生についてどのくらい話せるんだろうか?

いずれにせよ、中世思想原典集成を読んでいるとカトリックの強固な牙城が崩れっこないように感じるが、むしろ内部崩壊していった?そのため思想としてはオワコン化した?
 信仰としてはフランスではプロテスタントからの反宗教改革でよりカトリック色が強まった、ということだが。

なお山口周氏は権力格差とイノベーションが関係あるとの考察を展開している。
権力格差の大きいフランス、イタリア、韓国、日本は上に物申せないのでイノベーションが起きにくいとの結論です。

まさしくパレーシアを大事にすることが今後の社会を生き抜くテーマになりそうです。

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