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会社員をお休みしたからこそ気づけたこと

今回の休職で3度目になる。
全てメンタルの不調によるもの。
その中で、双極性障害という診断を受けて3年ほど経つ。

会社員という働き方は、毎日決まった時間に起きて、働いて、やりたいこととやりたくないことの狭間、上司とお客様の狭間にいて、私を不安定にさせて、私の心を蝕んでいく。
会社員なんて、辞めてしまいたい。
そう思うことは、この数年、歳を重ねていくごとに増えている。
でも独り立ちする勇気もない。
ずっとそんなモヤモヤを抱えている。

しんどい。しんどい。しんどい。
本当にお客様のためになっているのか、考え始めたらわからなくなって、足が止まってしまった。
考えだけはどんどんマイナスの方向に走っていって、とうとう休職しなければいけなくなった。
やっぱり、無理。会社員なんて辞めてしまいたい。

でも今回の休職手続きの際に、大量の有給休暇、傷病休暇が私には残っていたことが判明した。
休んでいても、給与が保証される期間が、ちょうど年度を跨ぐこともあって、約5ヶ月。
フリーランスの知人からは「会社員の権利だよ!しっかり享受しな!」と力強い言葉と、ちょっとした嫉妬ももらった。
会社員、強し。
精神的な不調を治療するには、経済的な安定が欠かせない。
会社員なんて辞めたい、無理、と涙していた私は、会社員である私に救われたのだった。
一度発症するとなかなか寛解が難しい双極性障害とは、フリーランスになろうが、会社員であろうが、付き合っていかなければならない。
そう思うと、会社員だからこそ今しっかりと休んで、治療に専念できるのだと実感している。

会社員だからこそ、お客様を思うがあまり、会社の考え方との板挟みで、苦しくなってしまったこともある。
でも、その葛藤の中で双方にとっての最善は何かを考える力はついたはず。
会社員だからこそ、上司からの苦言があって、自分の成長の遅さに、辛くなったこともある。
でも会社員じゃなかったら、私の弱い、諦めやすいところや、すぐに白黒つけてしまうところ、合理的すぎるところを、ずっと粘り強く指摘してくれる人なんていない。

私は会社員としてしか、働いたことがない。
最初に勤めた会社では、これから作っていく楽しさと不安定さ、それでも家族のように想ってくれるような社員の皆様の温かさに触れた。
今の会社では、とにかくいろんな人がこの世の中には存在することを教えてくれた。得意、不得意がそれぞれある。それでいい。その人の可能性を信じることを教えてくれた。
得意なことはどんどん伸ばして、苦手なことは人にカバーしてもう。
所属するチームのメンバーが多ければ多いほど、まとまるのは大変だけれど、同じ所を向いて走ろうとするときに、お互いを補い合える空間は、とても心強い。

なぜか、ここまで書いて私は泣いている。
働けないのが、辛い。寂しい。悔しい。
会社員として働くのが全てではないかもしれない。
本当に自分の健康と幸せを考えるならば、会社にしがみつくことは最善ではないかもしれない。
同時に、苦しさはあるものの、今の会社が好きなのだと思い知らされる。
様々な選択肢を考えても、何が正解かわからない。
どう働いて行けばいいのか、この先正直不安しかない。
それでもその不安をほんの少し和らげて、そっと下から支えてくれているのは、今どこかに所属している「会社員である」という事実かもしれない。

#会社員でよかったこと

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