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大腿直筋断裂の経験と恩人PTとの出会い

僕は中学1年生の冬、左大腿直筋断裂と診断を受けました。ライバルに勝ちたいという一心から、オーバートレーニングをしてしまい怪我をしてしまったのです。状態は悪く、ただの肉離れではなく左大腿部に血腫の固まりが出来ていました。Drからは「このまま治療せずに走り続けると、左脚を切断しなくてはならない」と説明を受けました。この時の絶望感は今でも覚えています。普通に歩くこともできず、膝も曲げられない様な状態で陸上競技どころでは無かったです。
その後,リハビリをすることになりました。当時の僕は完全に心が折れていました。断裂してしまった筋肉は2度と繋がらないし、以前の様に走れるイメージが湧かなかったのです。そんな僕の考え方を変えてくれたのが、担当の理学療法士の先生でした。その先生がいなければ、間違いなく今の僕はありません。リハビリ中、僕がネガティブになっていた時に「左脚の断裂は2度と戻らないし、筋力も右脚に比べると左脚は落ちてしまうかもしれない。でも、断裂していたとしてもその他の筋肉や体幹を鍛える事で他の選手を上回る選手になれば良いじゃないか。」と話をしてくれました。この言葉は、僕にエネルギーを与えてくれました。諦めるにはまだ早いと。そこから毎日、先生を信じてリハビリを通いました。すると、嘘かの様に日に日に痛みが取れていき、出来ることが増えていきました。最終的には、痛みなく走れるようにまで回復したのです。そして復帰戦の日(100m)を迎えました。結果は、自己記録を0.8秒も更新する記録を出すことが出来たのです。レース後は、走れる喜びと支えてくれた人達への感謝の気持ちでいっぱいでした。あのレースはきっとこの先も忘れることはありません。
現在も僕は、現役陸上競技選手です。今後は闘える様にして貰った大事な左脚で、どこまで自分は高みへ行けるのか挑戦していきたいと思います。
また、僕は自分のリハビリを担当して下さった先生の本を参考に学んでいます。今後は、僕と同じように怪我で苦しむアスリートの支えになり、怪我予防の重要性などを伝えていけるように成長していきたいと思います。

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