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後ろを気にし過ぎじゃないですか?

外出自粛のおかげで、お店の外で列を作る人を見ることも少なくなりましたね。テレビやネットでパチンコ店に並んでいる人の列を見ると、ちゃんとソーシャルディスタンスを確保して並んでいる様子に、なんだか笑えてきちゃいます。なんだかんだで日本人は真面目なんだなと、むしろ感心してしまうくらいです。

私は福岡の田舎出身で、大学時代から弁護士6年目まで関西で過ごし、東京に来て6年ほどになります。

その間見ていて思うのは、東京にいる人は行列を作るのが得意だなということです。関西では東京ほどの行列をみることはほとんどありません。カフェに入るのに2時間近く待つなんて、正気の沙汰とは思えません。

それはともかく、列というのは不思議なもので、自分が先に進まなくても、後ろに誰かが並ぶと、なんだか安心します。

逆に、列が前に進んでも、自分が列の一番後ろにいて誰も続かないと、なんだか不安で仕方ありません。列は進んでいるのに、なんだか損な気分になります。

本当だったら、後ろに誰かいるかどうかではなく、前の人が減っているかどうかなのに、なんでこういう気持ちになるんでしょうか。

実際の実験でも、列に並んでいる人が後ろに誰も続いていないことに気が付くと、気が付かない場合よりも列を離れる確率が高くなったそうです。

後に誰も並ばないと、自分が列に並んでまで待ち続ける価値があるのかと疑問に思ってしまうからなのかもしれません。

現に前の人が減るよりも、後ろに人が並ぶほうが、自分が待っていることの価値が高く感じるという、なんともよくありがちなバイアスですね。

人は相対的に物事をとらえるので、前に人が少ないよりも、後ろにたくさん並んでいるほうが、相対的に自分が前に進んでいると感じ、満足感が得られるということでしょう。本当はそんなに前進していないのに。

前進したいのであれば、後ろを気にするのではなく、前を見ましょう。一番後ろだって、良いじゃないですか。

自分がいったい何のために並んでいるのか、その意味を見失わないようにしないといけません。

交渉でも、自分が交渉で達成したい目標がわからなくなって、意味のない交渉を続けることが良くあります。自分がなんのためにいま並んでいるのか、しっかりしたいですね。

かくいう私は、電車のホームに並ぶときには、後ろから押されないように、後ろをすごく気にしています。弁護士は恨みを買いやすいですからね。。。(^^;

ではまた(^^)

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