見出し画像

愛がなんだ

子リスみたいにかわいい岸井ゆきのちゃんとクズイケメン成田凌のコンボ。「女子ならみんな共感!!」みたいな売り文句で話題をさらってましたね。

「愛がなんだ」

いやしらんし。
半スイーツ半サブカルのお食事クレープみたいな女子御用達の雰囲気映画でしょ、ハイハイ…と斜に構えていたらちがいました。
すみませんでした…。


まず、若葉竜也がアツすぎる

脇役だっけ?と思う存在感。この映画の一番の見どころだと思う。
諦めると宣言しながら、葉子さんのこと本当に好きなんすよ、と震えながら言うところなんかもう、名演すぎて。その(演じられた)思いの熱量に少し引きつつも見惚れてしまう。

画面に出てくるたびに新しい表情を見せてくれるから、もはや若葉竜也ウォッチのための映画になってしまった。
葉子になりたい…となってしまった(?) 

主人公が半ストーカー

あれだけ共感をウリにされていたのに、さしてテルコには共感できなかった。そもそも彼女は客観的にみるとかなりマズい。
観る前にはマモちゃんは酷いやつかと思っていたけど、まあたしかに酷いやつなんだけど、勝手に風呂掃除されたり下着ととのえられてたりしたらちょっとな…と。
ふつう好きな人相手なら嫌われないようにここまでは踏み込まないなわたしなら、って思った。相手の気持ち不在の愛はしんどいから気をつけよう…。
岸井ゆきのが可愛らしいからそれでずいぶんマイルドになってるけど、現実のふつうの女がこれをやっていたら結構怖いよ。
ただマモちゃんが、俺ってかっこよくない部類で みたいなこと言ってる時だけは、ウソこけばか者!!と言いたくなった。
それ以外はそんなに彼にはムカつかなかったし、テルコに引く場面の方が多かった。 
最後にマモちゃんの友達と無理矢理付き合ってでもくっついていたいテルコ、ウワァ という気持ち…。
でもなんか、自分がまったくテルコ的なことをしてなかったかといえば、そんなこともないな…となった。痛いやつと思いながらも自分を投影して思い出したくないからウワァって思ってんのかも。
すみれさんでラップつくってたのも軽くホラーでどんびいたけど、好きな人の好きな人はみんなあのくらいのテンションで呪うものだもんね…。

共感できないのに、なんか痛くなる

とは言いつつも、マモちゃんのすみれさんへの視線とテルコへの視線の温度差が痛い痛い痛い。なぜだ。
あと神林くんのなんともいけ好かないイケメンぶりも好演…テルコは絶対彼を好きにはなれないと思う。
このビミョウな感じはスゴいなぁ。   

友達の葉子に妙な思い入れ…

彼女はいつも言ってることは正当なんだけど、仲原くんを傷つけてることにはなぜか無自覚で、自分のトラウマであろう父と同じようなことを人にやってることにも気づいていない。
人間って怖い。マモちゃんも同様なんだろう。
彼女のお母さんが葉子を根性曲がりとか言ってたけど、私もヒネクレてるので変に思い入れてしまうキャラだった。
ただ深川麻衣はたぶん葉子的な人間ではなさそう。なんか無理してる感が終始すごい。
それはさておき彼女は仲原くんを完全にどうでもいいとは思ってないと思うんだよね。もう少し自分のなかの愛に気づいてくれ…。
たぶん最後はその気づきの兆しが見えてよかった。検索したんだね!となった。わたしならヒネクレてるのでたぶん言えないな。そして葉子の視線を受けて見せる仲原くんの表情がいわゆる「本当に好きな人への視線」なのですごくドキドキさせられる。 


なにはともあれ、テルコが最後に一緒にお弁当食べてた女の子が賢くてリアリストで、愛に思い入れもなさそうだけど生きやすい感じでうらやましかった。
なかなかああも割り切れないよねえ。 

というまとまらない深夜のおしゃべりみたいになりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?