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まるちゃん、ありがとう。

さくらももこさんの訃報。
ショックだった。
どういう訳か、子育て支援センターの本棚に彼女のエッセイがたくさん揃っていて、姫を遊ばせつつ端から読み返していたところで、ファンレターを書きたいなあなんて思っていたからなおのこと。

私は1982年生まれ。
“りぼんっこ”だった。
吉住渉さんの『ハンサムな彼女』にはまってりぼんを買い始め、矢沢あいさんの『天使なんかじゃない』に心酔し、柊あおいさん『銀色のハーモニー』、水沢めぐみさん『姫ちゃんのりぼん』、小花美穂さん『こどものおもちゃ』あたりをグリグリと読み込んで見事に近眼になった。(共感&鳥肌な方、お茶しましょう)
恋に恋する小学生の教科書?的な上記作品群の主人公たちは“憧れのおねえさん”で、それとはまったくベクトルの違う『ちびまるこちゃん』は“心の友”だった。

そして私は、今思えばさくらももこ氏のエッセイにものすごく影響を受けた。
私は小学生の頃から文章を書くのが好きだったが、「内容がいい子すぎて面白くない」という指摘を受けて長らく困惑していた。
そのことの意味をスバリ教えてくれたのが『もものかんづめ』だった。彼女が愛や謙虚さを持って書く批判や自虐の痛快さと来たらとにかく痺れる。
あの雷に似た衝撃に打たれてから、私の書くモノはちょいワルと化したと言える。
そして書くことが3倍くらい楽しくなった。
あれからウン十年たった今もこんな風にせっせと書いているのただからその影響たるやとにかくでかい。

アートは無くても暮らしていける。
でもそれは人の一生を驚くほど豊かにする。
私もほんの少しでもその一端を担ってみたい。

さくら氏は私にそんな気づきを残してくれた。
生涯の宝です。
心から感謝の意を表したい。

恐らくまるちゃん世代であろうママたちへの会報紙面を借りて、ご冥福をお祈り致します。
私の中にまるちゃんは永遠です。

はなむらここ

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