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何もできないのか?

九州地方から関西まで、広い地域で豪雨による災害が続いている。僕はいつも通りの暮らしを続けているけど、その暮らしが一瞬の内に消え去った人もおそらく大勢いる。そして、生きるということを失った人も・・・

テレビを付けてみる。どこかの報道番組では、平成最悪の豪雨と題し、山が崩れた様子、街の至るところが泥と水にまみれた様子をカメラやリポーターを通じて全国各地に届けている。一方で別のチャンネルでは、芸人が高らかに笑っている。グルメ番組では美味しいかどうかも伝わらない料理を前に一生懸命にウンチクを垂れている。

この差はなんだ。広く言えば同じ日本。なのに、起こっている出来事、暮らしている感覚が異なる。当たり前と言えば当たり前。それはそうなのだが、テレビを見てしまった自分を後悔した。1から12まで並ぶリモコンのチャンネル内で天と地を見せつけられているかのような感覚だった。

結局のところ、僕は無関心だったんだと思う。未曾有の災害が起こったとしても、その被害を被っていない限り、その人たちと同じ感覚にはなれない。ただ、テレビやネットの情報から視覚的に恐怖を味わっているだけにすぎない。だから、支援を自主的に行っている方は素晴らしいと思う。誰に言われたともなく、自分から能動的に動いているのだから。ただ、善意の押し売りはあってはならない。

遠く離れた場所では信じられないほどの悲しみ、途方に暮れた人たちがいる。一方で、そこに当たらなければ、日々の暮らしを続けている人がいる。日本という、本当に広い意味で同じ空間に暮らしをしているはずなのに、ここまでの差が生まれている今に正直、戸惑いを隠せない。

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