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学歴と収入が高い人は交際相手を見つけやすくなる

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって大きく制限されたのがリアルな人間関係です。実際の人びとの交流が制限されるということも起きたのですが,そもそも人と会うときにはほとんどマスクをかけていますので,「素顔がわからない」という状況も広がりました。

学生たちもそうでしょうし,私自身も学生の素顔を見ないままに卒業にいたる……そして,卒業式のときに写真を撮るときになって初めてマスクを外して「印象がずいぶん違うなあ」とおもったりもするわけです。

オンラインマッチング

こんななかで,需要を伸ばしているのがマッチングアプリやオンラインマッチング,オンラインデーティングといったサービスではないでしょうか。私は使ったことがないのですが,学生たちのなかにはけっこう使ったことがある人がいるようです。

昔の感覚だと「こういうサービスは怪しく,トラブルに巻き込まれるのではないか」と思ったりもします。確かにそういう側面はあることでしょう。その一方で,こういったサービスのなかで学生同士がカップルになるというケースもよく耳にするのです。大学の中でも,このようなサービスはすでに当然のようになってきているのではないでしょうか。

研究

オンラインデーティングのサービスは,日本よりも欧米で流行ってきたという歴史もあるようです。このサービスを対象にした研究も行われています。今回紹介するのは,24か国で展開する国際的なオンラインデーティングサーボスのユーザーを対象にした,実際の交際相手選択を検討した研究です。

この研究では,どのような要因がオンラインデートを申し出に影響するのかを,個人の要因と国の要因の双方から検討しています。では,こちらの論文を見てみましょう(Being More Educated and Earning More Increases Romantic Interest: Data from 1.8 M Online Daters from 24 Nations)。

データの提供は,Spark Networks Services GmbHから得られています。こちらですね。

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