見出し画像

[J1リーグ第1節 川崎vsFC東京 レビュー]

こんばんは!AT_soccerです。今年のJリーグは、できるだけ幅広いチームについてシーズンを通して言語化を行なっていきたいという思いから、高校時代からの友人であるちばくんが川崎フロンターレの言語化記事を投稿してもらうことになりました!日本一完成されたサッカーを展開するフロンターレの言語化記事は、ぜひ皆様にお読み頂きたいと思っています!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんばんは。AT_Soccerの友人のちばと言います!今週ついにJ1リーグが開幕しました。今回は昨年王者の川崎フロンターレとFC東京の多摩川クラシコについて分析したいと思います。結果はスコアレスドローに終わりましたが、両チームともに決定機が何回かありとても見ごたえのあるゲームになりました。またFC東京の久保建英は川崎の選手を翻弄するドリブルを何度も仕掛けていましたし、ポスト直撃のFKも放つなどやはり今後日本を背負って立つサッカー選手になるなと感じました。両チームの狙いを分析しながら多摩川クラシコを振り返っていきたいと思います。

目次
1. 両チームの狙い
2. ハーフタイムと選手交代による川崎の修正
3. まとめ

1. 両チームの狙い

まず両チームのスタメンは以下でした。

川崎は新戦力のマギーニョとダミアンがゼロックス杯に続いて先発出場。一方FC東京は東京五輪世代の久保が先発に入りました。大方の予想通り川崎がボールを支配し、東京は引いて守ってカウンター狙いでしたが川崎のポゼッションが61%とは思えないくらい五分五分のゲーム展開が長く続いていたと思います。それでは両チームの攻守の狙いを見てみましょう。

・川崎攻撃時

川崎は攻撃時小林がトップに入ることで4-2-2-2のような形になっていました。ダミアンの周りに憲剛と家長がいることで、ダミアンのポストプレーを生かそうとする狙いが見えました。それに対してFC東京はとてもコンパクトな4-4-2で中央のスペースを埋めています。選手間の距離間を近くすることで誰かが出て行っても他の選手でカバーすることができていて川崎はスペースがなく崩すのに苦労しているように見えました。川崎のすべきことは片方のサイドに密集しているときに逆サイドにボールを展開することでしたが、風が強かったせいかサイドチェンジの時にロングボールを使うシーンが少なく、結果的に東京のサイドハーフの選手のスライドが間に合ってしまっていました。

・東京攻撃時

一方の東京の攻撃ですが、まず橋下がCB間に落ちることで後ろで数的有利を作ルことで川崎のプレスをうまくかわしていました。さらに川崎の中盤と前線の間のスペースで高萩や落ちてきた久保が受けることでボールを前に運んでいます。マギーニョや車屋が食いつくことが多かったのでそれによって空いたサイド裏に永井が抜けるシーンも多く見受けられました。上の図は東京が押し込んでいる時の攻撃ですが、カウンター時には前残りの永井とディエゴが2vs2の状況を作れていたのでカウンターでも多くのチャンスを作り出しています。川崎は守備においてチグハグな場面が多かったものの最後の部分で奈良と谷口が塞いでいました。

2. ハーフタイムと選手交代による川崎の修正

川崎の長所を消し、攻撃でもいい形を作っていたFC東京はハーフタイムでの戦術の変更は行われませんでしたが、川崎は守備において修正を加えてきました。前からプレスをかけるときに家長もしくは小林を前に出すことでFC東京のビルドアップ時に数的同数を作りました。これによって東京の攻撃は縦に速い攻撃が多くなり、後半のはじめの方はオープンなゲーム展開になりました。これによって東京は時間が経つにつれ守備の強度がなくなっていき前半よりもコンパクトに守れなくなりました。また川崎は攻撃においても修正を加えます。前半よりもサイドを使った攻撃を増やすことで東京の守備陣を横に広がらせようとしました。56分50秒のシーンではFC東京のCB間が空いていたところに小林が抜け出し決定機を迎えています。

・ダミアンを下げての戦術変更

ダミアンを下げた後は、齋藤学をサイドに張らせることで室屋をサイドに引き出し、それによってできたスペースを中村憲剛が使う場面ができるようになりました。個人的にはこのシステムのまま攻めれば点を取れるのではと思ったのですが、まもなく憲剛が下げられてしまい結果として点を取ることができませんでした。またマギーニョと変わって入った馬渡ですが、ポジショニングがよく周りとの連携も上手く取れていたのでマギーニョがフィットするまでは馬渡がファーストチョイスになるのではないかと思います。

3. まとめ

久保の活躍が取り上げられがちなこの試合ですが、東京の守備組織、特に前半の出来はとても素晴らしいものでした。リプレイを見ていただけるとわかると思いますが、川崎がチャンスを作れた時の多くは横に振って東京のサイドバックをつり出させたときに生まれています。後半こそ東京の運動量が落ちてきてそのようなシーンが増えましたが、前半は東と久保がサイドの守備に出ていくことを徹底していてほとんど危ない場面を作らせませんでした。川崎は東京のようなコンパクトなブロックを作って守られたときの解決策を持っておくことが今後必要になってくると思います。わたし的には幅を使った攻撃をすることで解決できると思っていますが、鬼木監督がどのような策を練ってくるのか注目してみていきたいと思います。また東京としては昨シーズン得点力不足に悩まされたので、相手が引いて守ってくる時どのように崩していくのかが上位進出への鍵だと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。感想やご意見等ございましたらコメント欄にてお待ちしております。川崎戦は今後も取り上げていこうと思うのでぜひご期待ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?