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「香り」と「匂い」と「臭い」の話

私は、昔から「香り」が気になる。

好きな香りのタイプは、ティーンエイジャーの頃から変わらない。
ユニセックス系のさっぱりした香りが好きだ。
高校生の頃に使っていたのは、資生堂シャワーコロンのフレッシュライム。今でも好んで使うのは、シトラス系かグリーン系だ。
女性らしいフローラルや色っぽいムスクは自分らしくないし好きではない。


最近は、Jo Malone にハマっている。
きっかけは、YouTubeで某芸能人が使っているのを見て、どんな香りなのか興味を持ったのが始まり。
さっそくネットで購入してみたら、確かにとてもいい香りで私の好きな
さっぱり系だった。コロンなので軽いし気軽につけられる。
あまりに気に入ったので、もっと他の香りも試したくなった。
ちょうどブラックフライデ−のセールの時期、勢いあまって4本も購入してしまった。
今では机の上にその子たちを並べ、1日に何度もシュッシュしている。
ちなみに、Jo Maloneの香りはコンバイニング(重ね付け)できるので
それもまた楽しい。

若い頃、アロマテラピーに夢中になった。
「生活の木」という自然派のお店が大好きで、そこでいろいろなエッセンシャルオイルを揃え、独学で勉強しアロマテラピー検定までとってしまった。
いまもディフューザーやバスタイムに、エッセンシャルオイルは大活躍している。

そんな、嗅覚には自信があった私が、10数年前のある日、自分の嗅覚が
おかしいことに気づいた。
鼻の奥で、何かが焦げたような、あるいは化学薬品のような、変な臭いが
するのだ。1日中ではなかったが、気になって仕方がない。気分が悪くなる
こともあるし、結構なストレスになった。
それが何ヶ月何年も続き、専門家に診てもらうべきか本気で悩んだが、結局その後、変な臭い現象は嘘のように消えた。
もしかすると、更年期症状のひとつだったのかもしれない。
とにかく、鼻が元に戻ってよかった。

やっと嗅覚が普通になり安心したのもつかの間、今度は加齢臭が気になる
お年頃になってしまった。自分が臭いの元になる危険が迫ってきたのだ。
自分がそんな年齢になったことが衝撃だったが、最近は加齢臭用の石鹸や
ボディソープがいろいろあって本当にありがたい。
「おばちゃん、臭ーい」と言われないように、毎日柿渋石鹸でゴシゴシ
洗っている。特に、臭いが出やすいといわれる背中や胸元、それに耳の後ろは念入りに。
いくつになっても、いい匂いのする女子でいたいから。

そういえば、プルースト効果をご存知だろうか?
ある特定の香りによって過去の記憶が呼び起こされる現象だ。
プルーストの「失われた時を求めて」という小説の中で、主人公が紅茶に
浸したマドレーヌの香りで幼少期の出来事を思い出す一節からきている。

何かの香りを嗅いだ瞬間、ふっと過去の情景が蘇りセンチメンタルな気分になることってあるでしょ?
私は、男性化粧品の香りで昔のボーイフレンドのことを思い出したりする。その思い出がいいものであろうが不快なものであろうが、お構いなしに記憶が蘇ってくるのはちょっと迷惑でもあるけれど、そんな時もあったわねぇと過去に思いをはせるのも、たまには楽しいかもしれない。

逆に、もしも誰かが私のことを思い出すことがあるなら、それはどんな匂いだろう?
嫌な臭いで思い出されるのだけは絶対にイヤ。
そのためにも、いつも素敵な香りでいなくては。



明日も佳き日〜


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