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「さらば、制服。」回顧録。

4月。
ご入学・ご進学をされた学生の皆さま、おめでとうございます。
幸多き学生生活になりますよう。

去る2月23日にSNSでリリースされた「さらば、制服。」のキャンペーン。

気仙沼の盟友カメラマン、菅原大路くんの写真スタジオ・写真スガワラの、卒業入学写真のキャンペーンとしての製作。
2019年4月1日時点で、Twitterでは34リツイート、176いいね。
普段の僕のツイートなんて10いいねいけば大したもんなので、言ってしまえばちょっとバズった
これはデザインが良いというよりも企画勝ちと言った感じで、撮影のときには衣装、構図等々ほぼほぼ大路くんが決めてくれていた。

撮影は2月19日。
僕がスタジオで撮影に立ち会ってやっていたことと言えば「めっちゃ良いね」と言うくらい。
衣装チェンジやメイクも合わせて撮影は数時間。
畠山真樹ちゃんのメイク、素晴らしかったです。
お疲れ様でした。

翌日、上がりたてほやほやの写真を見ながら大路くんとデザインの打ち合わせ。
「さらば、制服。」というメインコピーはこのタイミングで仮決定。

デザインに入ったのはさらに翌日の2月21日、夜。
色々と候補を上げながら、一番最初にあがった「さらば、制服。」に勝るコピーはなく、正式決定。
冬服(グレートーン)の方からデザインに着手。
卒業がテーマ、それに加えてこちらのパターンは良い意味で如何にも写真館な雰囲気の写真に仕上がっているので「さらば、制服。」に加えてサブコピーを加えることに。
最終的に決定したのは「たくさん笑った。たくさん泣いた。未来のわたしも、想像以上だ。」
このサブコピーの最後「未来のわたしも、想像以上だ。」がポカリスエットっぽくなってしまったのは、完全に僕ら2人が奥山由之氏を普段から意識していることが原因である。
「いや、これはちょっとさすがに奥山っぽすぎる」という謎の議論が入り、色々と案を出してみたものの結局これが「高校生活3年間を踏まえた上で、未来への希望を如実に表す日本最短のコピー」という結論に達する。
この議論だけで2時間経過

メインコピーは高校3年間の充実感を表すために強めのゴシックに。
ただベタ塗りだと重い印象があったので、アウトラインだけにすることで重さを取り除き、少し角度を加えることでポップな表現を。
バックのトーンが暗いので、サブコピーはモデル4人の上をなぞるように配置して、楽しさが伝わる印象にすることにした。

冬服のパターンが終わったあとに夏服のパターンのデザインに着手。
こちらはピンクバックに白のセーラー服なので、写真だけでも相当なインパクトがある。
ということでこちらにはサブコピーは入れず、メインコピーのみを大きめに配置することに。
こちらのパターンはスタジオ撮影の時すでに右側にコピーを入れることを前提に撮ったカットだったので、デザインはスムーズ。
無事に2パターンのデザインが完成したのは午前2時が近付いていた頃だった。

足元の影を修正しているだけなのに、変態感が出る大路くん。

さて、少しバズったこの「さらば、制服」キャンペーンだが、考察するに
・JK4人が楽しそうにしているフレッシュなビジュアル
・ピンクに白セーラーの視覚的インパクト
・コピーのシンプルさ

あたりがウケたのだと思う。

そして地元での評判の良さの要因としては
・キャスティングが全員気仙沼在住の18歳であったこと
・鼎が浦高校(現・気仙沼高校)のセーラー服が90年以上変わっていないこと

あたりだと思っていて、とくに2つ目に関しては(リリースしてから気づいたのだが)このセーラー服は幅広い世代の卒業生が一様に「懐かしい」と思う絶対的アイテムだったのだ。

そんなこんなでリリース後、街中で会う知人がほぼ全員この作品を目にしていてくれていたのが嬉しかった。
データ的に言うと、Twitterのインプレッションだけでも41,036になっていて、気仙沼の人口が63,778人(平成31年2月末)なので、単純計算で気仙沼の3分の2くらいの人が見てくれたことになる。単純計算ね。

モデルのみんな、ヘアメイクをしてくれた畠山真樹ちゃん、そして写真スガワラの菅原大路くんに最大限の感謝を!またやろうね。
そしてこれからも、皆さんの度肝を抜くような作品を作れるように精進して参りますので引き続き宜しくお願い致します。

あと「令和」って、ネオ感あって好きです。

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