明太子とカミングアウト
私は小さい頃から、コンビニなどでおにぎりを買う時、明太子を選べなかった。
親から「それは大人の味だよ」と言ってやんわりと止めていたから。
辛いものを食べて苦しい思いをすることがないようにという親心だったのだろう。
しかし私は、自分で出来ないことをやってみて失敗する、という経験からも遠ざけられていた。
何度言えば分かるんだと親に言われるのが怖くて、親の前で明太おにぎりを選ぼうとすることは自然と無くなった。
自分が明太子に手を伸ばすことに、背徳感を覚えるようになった。
気がついた