記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

「ソー:ラブ&サンダー」爽快感が大事。でもソー快感とかいう駄洒落は面白くないです。

日本の宣伝も頑張ってるけどね。「マイティ」という言葉がタイトルから抜けるまで随分時間が経った。



単独ヒーローとしては初の4作目となったソー。しかし1〜3(エンドゲーム含む)である意味で物語は一部完成していたに思える。故郷アズガルドとロキの喪失と共に。今作はソーの次のステージを描いた作品という意味で、ソー2章と言えそうだ。
自分探しの旅にガーディアンズと共に宇宙を旅し、シェイプアップをした。(今思えばアベンジャーズとして地球で戦った後、いつも彼はどっか宇宙に何かを探しに旅に出ている気がする)1〜3で両親も弟も親友も故郷も失くした彼は今思えばMCUの中で最も悲しい目にあっている一人と言えそうだ。それでも彼は前向きに生きて明るく過ごしている。今作では元恋人も失くしてしまうが、娘が出来て、そして父になった。物語を通じて成長している姿をソーから感じることができる。

ストーリーラインは大体一緒だよね()

MCUのフェーズ4はIWやEGの出来事を受けての余波や、新しいヒーローによる世代交代をそれぞれ描いている。今作においても多分に漏れず、ジェーンが新しいソーになり、ソーは引退するのだと思っていたが実際はそんなこともなかった。ジェーンももしかしたらヴァルハラから戻ってくるかもしれないが、少なくとも「ソー」の活躍はまだMCUで見れそうだ。

映画としては全般的に冗長に感じた。ゼウスに会いにいく部分もストーリー全体の動きとしては新しい武器を得たのみで関与していない(メタ的な意味でいうとハーキュリーズという新しいヒーローを出したいということだろうが)。余計なおふざけパートに感じた。そもそも神って存在がMCUの世界でどういう意味を持つのか分かりにくい。ソー1作目で世界が分かれている事(北欧神話に基づく設定だと思うが)がセリフであったにも関わらず、アズガルド人も地球から見たら要は宇宙人でしょってなるし、エターナルズのセレスティアルズやドクター・ストレンジなどで描かれている別のディメンションの存在は何なのかっていう。あまりここらへんは深く考えない方がいいことはコミックで学んでいるが。
また、ニュー・アズガルドの子供たちがヘイムダルの息子(息子いたんかい!ってツッコミたくなった)の力によって、ソーとビデオ通話できるのであまり深刻さを感じないこと、ゴアが娘想いだってことはタイトル前に演出されていたので子供たちが酷い目にならなさそうだなっていうこと、それら含めて、最後の子供たちがソーの力を受けて大暴れするシーンのカタルシスが足りてないように感じ、これまたふざけてるように思えた。

しかし、王道なバトルヒーロー映画としては素直な作品ではないかとも思う。人助けという理念で登場人物が動く様は素直に観ていて楽しい。ソーはもちろん、ジェーンがムジョルニアを振り回すシーンは爽快感があった。ドクター・ストレンジMoMで若干メンタルがやられるほどに暗い気持ちになった次の映画でスッキリした味わい。ジェーンないしはナタリー・ポートマンが戻ってきて本当によかったと思う。特にすごく健康そうな元気ハツラツとした姿から、ムジョルニアを話した瞬間に癌患者として腕や顔が痩せ細る姿の2面性はゾッとした。
クリスチャン・ベールのゴアもすごく表情が豊かでヴィランとしてとてもいいキャラであった。ニチャァってした顔がなんともいえなくてすごく好き。

彼にマスクやボイスチェンジャーはいらない。

またジェーンやガーディアンズだけでなくやダーシー、セルヴィグ博士、シフといった懐かしの面々が出てきたのも嬉しいポイントだった。特にシフは長らく触れられていなかったため生存していただけでも嬉しい(どこで何をやってたのかよくわからないけど)そこまで懐かしくもないが、ヘイムダルが登場したのも嬉しい。
しかしロキがいないのが、今作における最もソーっぽくない部分だと感じた。やはりロキが何かしてソーやみんなが困るっていうのはドラえもん並みに定番になってほしい部分もある。ドラマのロキ・シーズン2に期待しよう。

ウォリアーズ・スリーを忘れるな

おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?