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どんなタイプの選手が好き? ○F×B●16回戦

「どんなタイプの選手が好き?」

そう聞かれて思い浮かべる選手は、人それぞれだろう。
一番人気はやはり、ホームランバッターだろうか。ここぞという時に登場する、4番バッター。
頼りになる。頼んだよ。ファンの期待を一身に背負い、その重圧と闘い、己の限界を超え、それに打ち勝つホームランを大空に放つ。
華やかで、希望があって、野球選手の真骨頂。私もこどものころから何度空高く泳ぐ白いボールを見上げただろう。

いや、ホームランもすごいが、ここぞという時に打つのは、ヒット量産タイプも同じ。
いやいや、そこは宮本慎也でしょう!バント職人だよ!

……この話題を“論争”にしてはいけない。笑

そして今日、私が見た「私の好きなタイプの選手」は、北海道にいた。

9回。ノーアウト1塁。サード・谷内亮太が、オリックス・杉本裕太郎のレフト前に抜けるかという当たりを捕球し、セカンドに送球。ボールはそのままファーストに送られ、5-4-3のダブルプレーで一気に2アウトになった。谷内のファインプレーで盛り上がる札幌ドームがうらやましかった。

そうだ。私の「どんなタイプの選手が好き?」は、バッターボックスではなく、内野守備につくグラウンドに立っている。そのことに気づかされたのだった。

それは、浅村栄斗であり、荒木貴裕であり、山田哲人。私が好きなタイプの野球選手は、セカンドで鉄壁の守備を誇る、守備の名手なのだ。

谷内亮太は、ユーティリティープレーヤーだ。内野のポジションはどこでも守っていた。それは今でも変わらないのかもしれないが、不意に「セカンドの儀式」の光景が浮かぶ。谷内もまた、セカンドにいる風景の似合う人だった。

今のファイターズの正二塁手は、渡邉諒。2年前、鎌スタで見つめていたなべりょは、鎌ヶ谷ファイターズのスローガン『HEAD NORTH』そのままに、北の大地で躍動している。

谷内がファイターズ戦士になって、そろそろ2年が経つ。杉浦稔大、秋吉亮とともに、ヤクルトファンはいつでも、この3人の動向を追っている。
杉浦くんのヒーローインタビューに拍手し、秋吉のナイスセーブに沸く。そして、少しのさみしさを笑顔でごまかす。それが、ヤクルトファンクオリティだ。

そして、谷内亮太。谷内は、鎌ヶ谷に居ることの方が多かったように思う。私は鎌スタに通い、谷内の写真を撮ることができていた。
特にヤクルト戦は、試合前の練習でも試合中の塁上でも、ヤクルトの選手が普通に谷内と会話をする。
鎌ヶ谷ファイターズの緑のユニフォームは、もはや燕パワーユニにしか見えなかった。

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こんなことを言ってはいけないのだが、そもそも私はファイターズファンでもあるのだが、移籍先がファイターズなら迎える立場でもあると自身を納得させたのだが、どう前向きに捉えようとしても未練が残る、ファイターズの谷内亮太。札幌ドームでファインプレーを見せたサード・谷内亮太は、私の「好きなタイプの選手」のままだった。

R2.10.10 sat.
F 4-0 B
札幌ドーム

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