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きょうはなんにもないすばらしい一日だった

今日は何かあったっけと思って頭の中をのらりくらりしていると、ふと上の一文が思い浮かんだ。思い浮かんだ、というか不意に思い出したという方が正しいか。
なんだっけな、どこかで見たか聞いたかしたはず。思い出すのにしばらく時間がかかった。タイトル見て私と同じ情景が浮かんだ人、仲良くなれそうですね。

最高の夏休みだった

小学生くらいの頃か、“ぼくのなつやすみ”の中で年がら年中夏休みを過ごしていたことを思い出した。田舎の親戚の家に預けられた少年が、そこで一回きりの夏休みを過ごすゲーム。虫を捕まえたり、釣りをしたり、探検したり、人々と交流したり。プレイヤーは自由に30日間を過ごす。
このゲームの中で1日を終えると、眠りにつく前に日記を書く場面がある。その日あったイベントの内容が記載されるわけだが、特に変化のない1日を送ると、上の「きょうはなんにもないすばらしい一日だった」と一言だけ日記に記入されてその日を終えることになる。ゲーム的に言うと“失敗”の一言になるわけだけど、なんとなくこの一文が好きだった。なんにもない“けど”すばらしい でもいいし、なんにもない“から”すばらしい と解釈してもいい。夏休みなんて毎日が素晴らしかったよね。

育休に入ってから毎日事件の連発である。おもちゃは立体的に散らばっているし、ティッシュは箱から脱出しているし、洗濯物は畳んだそばからぐちゃぐちゃ。たまにはムキーっとなることもあるけど、平穏を許さない面白い日々を過ごしている。けれど1日の終わりには疲れ果てていて、今日のことなんてあまり思い出せないのだ。
だから今度からは「きょうはなんにもないすばらしい1日だった」と思うことにしようかな。実際、ちゃんと今日も子育てをして、姫様は無事眠りについている。
また明日も頑張ろう。

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夏の思い出

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