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目まぐるしい時代の地方の子供達の将来

 地方の子供と話していると、夢の幅が狭いように感じる。知らない夢は描けない中で、地方で働いている大人の職種は都会よりも限定的で知っている仕事や生き方の絶対数が少ないことが起因しているように思える。そのため、私のような移住者との触れ合いの中で、生き方の選択肢を広げられたらと思い、地元の小学校で授業をさせていただいた際に、そこに重きを置いて話した。

 しかし、今ある職業が今後も存在しうるとは限らない。成長産業に身を置くことで、給与面や得たスキルの価値が上がっていく中で、今までの花形といわれてきた職業が衰退しているケースもある。私の身近な例は地方銀行だ。淡路島では、公務員か銀行職員になった家の子は偉いという風潮がある。しかし、現在地方銀行は経営が難しくなり、今後生き残る為に新たな挑戦が強いられている。変化が必要な中で安定思考の人が多いとなるとハードルは高いように思える。さらに、レンタルDVDショップなどもNetflixのような「わざわざ借りにいく必要がないシステム」の構築により衰退している。私の家の近くのレンタルDVDショップも先日撤退していた。

 そして、東京海上日動がAmazonでの保険の販売を開始したというニュースが発表された。若者向けに対面なしで保険を販売するというのだ。保険の営業マンといえば、インセンティブにより高所得者を産むモテ職だ。私の一つ上の友人はまさに保険の営業マンとして高所得を得ている。そんな保険業界も少しずつ変わっていくかもしれないと驚いた。

 私は宗教のようにいわれ続ける「当たり前」が大嫌いだ。いい大学に行ってという類のものである。いくらお金を貰っても安定だけを求めて好きでもないことに一生を費やしなさいなんてよく言えたものだ。それを信じて生きてきたあなたは、毎日楽しいですか?と聞きたくなる。こう言ったナンセンスな考えは時代の変化によって淘汰されていくと思うのだが、親や先生を選べない子供は、身近に魅力的な大人がいるかが大きく人生に関わってくる。

 そして激動の時代を読み、人生を楽しむ為には自発的に情報収集をし、自分と向き合う必要がある。人によって幸せの形が異なるため、誰かの言った事だけをやってもいても意味がない。だからこそ、自分で解決する力を身につけたいと思う為の気づきを与えることが重要だと考えている。

 淡路島の子供は学力では本島の子供には劣っているようだ。しかし、書道がみんな上手だったり、運動能力が高い傾向にあるのだという。個性があって可能性を感じる。これからどうなるかなんて大人でもわからないのだから、「情報収集」と「自分と向き合う」事で、好きなことをしながら生きていけるようになって欲しい。そして、その力になれる大人になりたい。

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