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頻度と価値について

その日、私と後輩は焼き鳥とBEERでいい感じになっていた。
そしてなぜかロシアンパブに行こうという話になった。
日本人でもフィリピンでもなく、ロシア。
随分前の話になるのだが、その頃から美女好きだったらしい。

人生初めてのロシアンバージンパブだったが、
正直暗くて美女だったかどうかはわからない。
金髪だったのでおそらくアジア人ではないだろう。

席に通された瞬間のことだ。
「しゃちょさーん、ナニ飲みますぅ?」
ああロシア系のお店でもこんな感じか。
お話を楽しみたければ日本人の店に行けっちゅー話なのだが、
私は以前日本人のお店で1時間ずっとワンピースの話を聞かされた経験がある。

その後もしゃちょさーんしゃちょさーん言われ続け、
昇天ポイントが日本だとしたら、ブラジルにいるような気分で店を後にした。

細かいことは別にして、社長とは社会的に成功した人を指す。
美女との初デートで
「あのぉ、もしかしてぇ、社長さんですかぁ?」
なんて言われたら、
「お、おおぉん!小さい会社だけどね!」
なんて答えてしまうかもしれなくもない。
それは悲劇の始まりである。

基本的には嬉しい言葉なのだが、
頻度によってその価値は下がっていくということを痛感したわけだ。

私はあまり人を褒めないのだが、これには理由がある。
褒めるのが面倒なのだ。
というわけではなく、頻度と価値というものを意識するからだ。
さらに言えば、頻度は信憑性にも繋がりを持つ。

いつもいつも偉いねー偉いねーと言われていると、
偉いねーと言われる価値が逓減してくる。
さらにこの人は本心でそう言っているのかなーと疑心暗鬼になってくる。

自己肯定感を満たされることが好きな人間であるが、
適度な頻度で満たされないと逆効果になってしまうのだ。

わたしぃ、褒められて伸びるタイプだからぁ的な人がいたら要注意だ。
こういう人こそ、
毎日褒めてりゃいいってもんじゃねーという思想をお持ちである。

そう言ったパーソナルにカスタマイズされた頻度と言葉で
褒めてやらなあかんのだ。
ああめんどくさい。

しかしセンクスはいくら言われても嫌味を感じないマジックワードなのだ。
ありがとうと言われて嫌な感じを受ける人がいるだろうか?
ということは何も考えずセンクスセンクス言っていればいいのである。
ワンモアセンクス運動はそのためにあるのである。

ブー!

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