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これを見ずして1日は終わらない

ダウン症のたー坊先生。2020年9月に生誕し、2021年9月から現在の保育園に通っている。

実はこれまでに2回ほど、認可保育園に申し込んで落ちている。もともと家から歩いて300メートルくらいのところに認可保育園があってどうしてもそこに入りたい。

家から近ければ仕事との両立もしやすいし、何より認可だと加配がつくから。加配というのは、要はスペシャルニーズを持った子に対して特別に先生がつく仕組み。例えば、食事の補助や遊び方の補助、着替えの補助など、通常の集団行動では何かと遅れがちなダウン症の子供をもつ親にとっては心のよりどころ(だと勝手に思っている)。もちろん認可でも人手の問題で加配がつかないケースはあるかもしれないが、認証保育園だとほぼ間違いなくつかない。人手が多々でさえ足りないのに、そんな余裕はきっとない。
なので、家の近くの認可保育園になんとしてもいれたい。だからのんびり育休はとらずに、保育園申請時期の11月に合わせて、9月から仕事復帰した。そうすると申し込みの時に加点されて、認可保育園に入れる確率が上がるという仕組み。で、21年11月に意気揚々と受けて、あっさり落ちた。加点のために障がい者手帳(東京都は愛の手帳という。愛らしい名前)まで申請して準備したというのに。。

気を取り直して、2年目。21年11月にこれまた意気揚々と申請してこれまたあっさりと落ちた。なぜ・・・なので、今でも1歳の時からお世話になっている認証保育園に登園しているのだけれど、この保育園がとてつもなく素晴らしく、旦那さんも私も大好きで、何よりわが息子が溺愛してやまない。先生たちが我が息子「を」溺愛してやまないでいてくれるのだが、それ以上に我が息子「も」先生のことが大好きで毎日ルンルン登園。行きたくない、と拒否した日は今日まで1日たりともなかった。若い先生が多くて、とても熱心。こちらが発したことを丁寧に受けてすぐ確認してくれたり、相談の場を設けてくださる。たー坊先生のみならず、われら母父もいくら先生たちのことが好きだからとて、あまり邪魔しないように負担にならないようにと意識はしているものの、特に誰彼構わず話しかけるへきのある旦那さんは特に先生たちのことが大好きだから、朝稀にたー坊先生を送り届けに行っては先生と話しこんで帰ってくる、らしい。
「●●先生、髪切ったよね」、「●●先生、△△の靴下はいててかわいかったよ」とか、日々先生たちのことが話題に出るのが我が家の食卓。

そんな中、最近私たちが何よりも楽しみにしているものがある。3度の食事よりも好き。それは、「連絡帳」。前回伝えたように最近になって電子化されたのだけど、電子化する前から連絡帳にびっちり先生たちが手書きでメッセージを書いてくれていた。
一番最初に保育園を見学した際も、お昼時で園内は薄暗く、園児たちは眠りこける中、彼らの様子を見ながら、薄明りの元、何やら先生が机の上でペンを走らせていた。子供が寝ている貴重な時間に連絡帳を書いていると聞いて、涙ホロホロだった。そんなのいいのに・・なんて思っていたが、とんでもない。今や私たちの体の95パーセントは連絡帳でできているのだから!! こまめなやりとりやスケジュール共有や管理には疎い旦那さんだが、唯一連絡帳アプリだけは毎晩欠かさずみているようで、「今日保育園でたー坊パイセン、●●だったらしいよ」と私が報告すると、「そうだよね、みたみた!」と秒で返事が返ってくる。

保育園に入る前、保育園の何を見て入園を決めるか考えた際、園の理念とかベテランな先生が多いか、とか園庭があるか、とかそんなことを思っていた気がするが、今となってはどうでもいい。声を大にして言いたい!
一番大切なのは、

「子供が好きな先生がいっぱいいるか」
「家から近いか」

だと。いや、多少遠くとも必死で通うので、子供が大好きな先生に居てほしい。自分の子に愛情をもって接してくれる先生であってほしい。そしてそんな先生たちだから、こんな素敵な連絡帳がかけるに違いない。

パンのちぎり方の解釈、素敵すぎるでしょ!
このまるで絵を描けるような細かい描写がたまらない。。
盛り上がるフレーズを教えてくれたり、文末の一文といい、あなたは神様ですか!?

この保育園、我々が申込んだときは、ラスト1枠に定員オーバーで4組の応募があった。だとすると、わざわざ4組の中から障がいを持ったパイセンを選ぶわけがない、と当時の私は一人完全にやさぐれていた。そんな中でいただいた本当に貴重なご縁。日々ありがたいなぁと思いながら連絡帳のメッセージをかみしめている。

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