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はじまりの授業

4月。教員志望でもなんでもない私が、教壇に立つことになった。
市内の高校で1年間授業を担当する。

2018年4月25日。

小坂ゼミに所属する高校生に初めて会った日。
初回の授業は「何を伝えよう?」を決めずに、みんなの反応を見ながらガイダンスを行なった。授業を受ける側の高校生達が、当事者意識を持って望めるようにしたかったから、授業の内容は、回数を重ねていくたびに何度も作り変えながら固めていくことにした。

私の中で「学校の授業」に対する偏見がある。教科書をそのまんま読む先生ワールド全開の50分間。私が高校生の頃に受けた一方通行な授業は、とにかく苦痛でしかなかった。授業の主役はあくまでも高校生たちなはずなのに、話を聞いている側のことは一切考えず、使い回しの資料を準備して、それを配布する…。
私はこのやり方があまり好きではなかったし、授業を受けていて気持ちがよくなかった。先生の価値観を押し付けられているようで嫌だったし、授業に出る自分のモチベーションもどんどん下がっていった。

その反動か、私は与えられたものだけで理解するのではなく、自分から行動して情報を手に入れに行くことを学んだ。勉強といっても、座学だけじゃないのだから、本を読んだり、ネットで情報を収集する以外に、現地に行くことも自分の印象に残すためにとても大切だと気づいたからだった。それ以来、私は自分が体験することについてどう思うか・感じるかを大切にするようになった。

だから今回受け持つこの1年間の授業は、自分が担当させてもらえる以上、私らしく、自分が体験することで何を感じるかをベースにした、受け身な授業よりかは、もはや主体的な、自発的な、参加型の授業にすることにした。地域について学ぶ時間そのものを、学校の中に「よいしょ」と持ってきたようなイメージ。

そこで1回目は授業を一緒に受け持つ田村さんと、この授業のガイダンスを行なった。

始まって早々、二人の自己紹介とこれまでどんな想いで街に関わってきたかを話した。

上の写真は田村さんが自己紹介する際に、私が簡単にグラレコした黒板の図。
言葉だけでは分かりにくいので、紹介と同時に可視化することで、話を噛み砕いて伝えることを意識した。

次に、これから授業を受けて行く前に、高校生たちが今の自分たちの街にどんなイメージを持っているのか、どんな街だったら「いい街」と言えると思うか、一人一人聞いてみた。

結果は写真の通り。
投げかけた質問に答えてもらうに連れて、自分の街に自信を持てること=住みやすさにつながるのではないかといった声が上がったことが、私は特に嬉しかった。

今後1年間を通して、このみんなの中の「いい街」が、いかに変化して行くかが楽しみ。
初回の授業は、なかなか良いスタートがきれた気がした。

#街 #地域 #高校生 #授業

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