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Xデザイン学校:リーダーコースDay01:講義・アクティビティレポート

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はじめに

ひとつ前のnoteでXデザイン学校カリキュラム受講のきっかけについてご紹介させて頂きましたが、これ以降は受講内容についてレポートとその中での学び、気づきなどをご紹介させて頂こうと思います。

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リーダーコースの講義内容

まずはリーダーコースではどのようなことが学べるのかサイトから抜粋しておきます。

UX/サービスデザイン、デザイン思考の活用、リーダーシップ、チームワーク、ファシリテーション、ワークショップ、デザインマネジメント、組織のデザイン、パーパスとビジョン、アート思考、組織デザインやビジネスデザイン提案などを学びます。月に2回、平日の夜に計12回の講義・ワークショップで、講師と受講者の対話を通じて学びを深めていきます。

https://www.xdesign-academy.com/about-1-2-1

私の場合は今までPO、CDO的なところも経てきた経験と今の仕事に直結する部分という点で、UX /サービスデザイン、デザイン思考の活用、ファシリテーション、アート思考、ビジネスデザイン提案が興味の方向と一致しています。

それではここからそれらの観点で講義をどうみたかをまとめていきたいと思います。

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Day01のプログラム

Day01はチームビルディングです。
内容は主に自己紹介とチームのヘルスチェックというアクティビティでした。それぞれの概要と解釈を記載してみます。

● 自己紹介プログラム

まずは30分程度の時間の中で運営が組んでくださったチームメンバー同士で自己紹介をしました。コースの性質上、どのチームもそうなのかもしれませんが、私の参加したチームでは、大人なコミュニケーションと相互フォローを自己判断で出来る方ばかりだったので、基本的に円滑に進んだかと思います。

また、自己紹介の内容自体に関しては、一定の社会経験を踏まえた上でどのようなステップを意識して受講されたか背景を伺うことが出来、興味深いものでした。

方法としては順番に自己紹介をするだけではなく質問者(インタビュアー)と記録係を決めて進めるようにという指示がありました。
※私たちのチームではタイムキーパーも一応それぞれで担当しました。

自己紹介はどんなワークショップ、ファシリテーションでも最初に必要になるものですが、質問者を決めるという形式で超簡易版のインタビュー(ユーザー調査)要素も入っていたものだと理解しています。

これらを短時間で役割分担をし円滑に実行に移せるかということや、チームのメンバー間のコミュニケーションの性質がどの様な方向性かの把握もある程度意識すると良さそうでした。

メモはMiroで取りながら進めたのですが、よくみたらこれをクラスタライズするようにとあったのに、ばたついていたこともありそれは間に合いませんでした。

それぞれの自己紹介、インタビューを横断的にみて共通点をクラスタライズしてみればもう少し面白いことが見えてくる気もします。

また、通信の不具合と他チームより一人多いという点で若干時間が厳しかった点はトラブル対処の観点で考慮したいポイントではありますが、まぁ及第点かなと思います。

○ ポイント
・インタビュイー、インタビュアー、記録係を決めて順番に担当
・インタビュアー、記録係などの役割分担方法を短時間で合意できるとよい
・クラスタライズまで行き着くと新しいコミュニケーションが生まれたかも

● チームのヘルスチェックプログラム

次に行ったチームのヘルスチェックは、それぞれが一定の項目に対し、今実際に所属する会社のチームの状態を3段階で評価するというものでした。

具体的な項目は以下になります。

○ ヘルスチェックの項目
・心理的安全性
・ビジョン
・ミッション
・自律性
・リスク
・ユーザー
・ステークホルダー
・継続的な改善
・楽しい!

Xデザイン学校リーダーコースDay01コンテンツから

ちょっとインセプションデッキを意識的かつ定期的におさらいしている感じもあるかもしれません。

これは当然、それ自体を自分が今どの様に認識しているかではなく、それをチームとして実施するための枠組みの理解となるもので、どの様に実施していくか、継続的に実施していく流れと意味などは続く講義と質疑応答の中で伺いました。

チームで実施した場合にどのような結果が出るか、それを継続的にみた時にどのような向き合いをするかは、持ち帰って実施して初めて見えてくるものかと思いますし、それが宿題にもなっているので、今度試してみようと思います。

これも学びとしてまとめられそうならレポートしたいと思います。

同時に、このヘルスチェックで見る観点が一般的なチームビルディング、マネジメントの評価軸として違和感無い反面、ここ数年ぼんやりと感じていたクリエイティブチームのクオリティ課題をどの様に乗り越えていくか、可能なのか、またはもはや不要なものなのか、という課題に答えるものなのかについて悩み始めたため、講義の最後で必須となっているリフレクションでその趣旨を書いたのですが、それも次に記載しておきます。

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リフレクション

○ リフレクションに記載した回答(一部修正)
チームのヘルスチェックを回答負荷の低い形で複数の観点から問い、実施していくことはチームビルディングの観点として有効に感じる。ただ、自社サービスでPO、CDO的なところも担当していた経験とその時の葛藤から考えると、ビジネスや人間関係の健全性とは全く別軸で、デザインに存在するクオリティ(ダメなもの、伝わらないものはアウトプットとして乗り越えない効果を成さないなど)の壁に関してはこれらのヘルスチェックでは測り得ず、そこを越えようとするといくつかの項目で評価が下がることになるのではないか。

こういった課題感です。

もちろん、講義の中で全ての評価が良いことはむしろ危険とのお話もありましたし、話し合える土台が必要であるとの話題も出ていました。

ただ、チームのメンバーがどのような立ち位置でデザインと向き合いたいと思っているのか、それはQoL、WLBに対し、どのような大きさを持っているのか次第で相当に変わってくるものだと思うのです。

特にデザイン人口の母数が増え全てのメンバーがクオリティの頂点を目指したいわけでもない(というか、アジャイル的にも究極の答えを先に求めない)という傾向が強まる中で、それでもかつてはある種デザイナーの基礎的な素養としてあったクオリティ、クリエイティブジャンプをエンドユーザーに届けるその価値を信じている世代としてはこの葛藤がなんとも整理のつかない問題ではあるのです。

これを簡単に整理してみたので載せておきます。

○ 難易度:最高
クリエイティブジャンプレベルのクオリティも担保できつつ心理的安全が保たれる状態(メンバーもクオリティが高いことに対するモチベーションが高いという条件が揃うことが重要)

○ 難易度:高
一定のクオリティが担保でき、心理的安全が保たれる状態(それなりにプロ意識があり、一般的な業務遂行能力も標準的にある場合可能)

○ 難易度:中
ビジネス的に合格な範囲でチームの調和、バランスが保たれる状態(ビジネス的な60点〜80点ゴールを目指しQoL、WLBを優先する前提の上で、それなりの責任感を持ったメンバーが集まれば可能)

○ 難易度:低
表層的な仲良の良さを優先しクオリティに対する指摘をしない状態(業務としては多くの場合NGだがおそらくそういう組織もある)

元々、講義の中でも如何にフィードバックを行うかという話はありましたが、それでもデザインの指摘というのは受ける側にとっては辛いものです。業務だから、依頼だからと割り切っても、必ず自分の中での熟成が入るため、ある種アウトプットは自分の分身でもあるわけです。

まして、フィードバックが多く必要なタイミングでは、アウトプットに対する意図の整理、コンセプトの再現が足りない場合も多く、自分自身の気持ちとの整理がつかないことも多いのが現実かと思います。

そんな中で、言い方がなんであれフィードバックを受け止めるというのは、受け止める側にも強い意志とデザインへの熱意がないと実現しないもののはずです。

前述した様に、デザイン事務所などが生み出す圧倒的なクオリティ、クリエイティブジャンプというものを今のアジャイル構築の中で目指していくことが正解なのかという問題もありますが、アジャイルであるが故にその結果がもたらす答えがまだみんな見えていないという実情もあるかと思います。

その観点を踏まえて、デザイナーと名乗る人間がチームビルティングを考える時、クオリティとチームビルディングの関係性、相互の効果をどのように生み出すかを抜きにしては考えられないはずということを思い出したという感じでした。

この点に関してもカリキュラムの中で気づきが得られたらレポートしていきたいと思います。

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まとめ

いかがでしたか?
Xデザイン学校リーダーコースDay01の内容とそこで感じたことのレポートをお送りしました。

同時に出したnoteでこのXデザイン学校、リーダーコースを受講したきっかけを記載しています。レポートの中の感想もそれまでの経験とバイアスが影響してくるものだと思いますので、その辺りの差し引きのためにも、よかったらこちらもご覧いただけると嬉しいです。

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参照

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関連note

今回の受講内容に関わるnoteも良かったら読んでやってください。

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