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本とは“漠然とした何か“に言葉を与えてくれるもの


■自分の人生観を表す本について

最近、友達とお酒を飲みながら話している時に、
ふと、「自分の本棚とか本とかって、その人の思考性を表すよね。」「面白いよね。友達の部屋に行って、本棚見るの好き!」「わかる。」と意気投合していました。そんなことがあり、今日は自分の好きな本について書いてみました。

『私とは何か 「個人」から「分人」へ』平野啓一郎著
日常的に、「私らしさ」についてはよく考えるのですが、
特にそのテーマについて深く考えていた大学生のころに出会った本です。

本書の中で、作者の平野さんは、対人関係ごとに見せる自分の複数の顔=分人と定義しています。「私」とは、「分人」の集合体であり他人もまた然りである、この主張が様々な切り口から語られる本です。 相対する人間によって、自分のなかの「私らしさ」は変化する、考えてみれば当たり前のことなのに、 今まで漠然としていたことに、うまく言葉を与えられた気がして、非常に頭がすっきりしたことを覚えています。

「私とはこういう人間である!」みたいな自己の固定化に疲れた人にぜひ読んでほしいです。恋愛、友人関係において、自分の好きな「分人」を出せる相手こそが相性のいい相手なのだろうと思います。「素が出せる」と同義かもしれません。

同じく平野さんの著作の『マチネの終わりに』も大切な一冊です。

“人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える“

これは上記の小説の引用ですが、未来から見た過去の意味づけによって、いくらでも過去は変えることができる。という意味。過去を悔やむことは無意味で、未来起こる物事によって過去を素敵なものに変えることだってできるんだ!という彼の思想からは勇気を貰えます。

■自分にとって、本とはどんな存在か?

自分の価値観を言語化し、漠然とした思考に言葉を与えてくれるものであり、
自分の大事にしていることを思い出させてくれる存在だと思います。
だからこそ、読む場所・年齢・置かれている環境によっても感じ取ることは変化するでしょうし、その変化を敏感に感じ取れることそのものが、読書の醍醐味だと思います。

■生きる上で大事にしていること


私が生きる上で大事にしているのは、好奇心に従って、直感的に生きること。
思考や価値観を言語化することは自分にとって、大事なことではありますが、
何かを始めるときはワクワクする方向に自然と足が向いていることが多いです。
ただ、ワクワクだけで突き進むと途中でガス欠してしまいがち…。

だからこそ、最初に何かを感じとって進み、どうして自分はあの時こう感じたのか?を考えて言葉にして、また進んでいくことも大事にしています。考える過程でよく、本を読みます。

■みなさんの好きな本について、ぜひ聞かせてください

友人とともに、多様な人たちの“お気に入りの本棚”や“大切な本”から、一人ひとりの『思考性のルーツ』を紐解く取り組みをしています。
ぜひみなさんの好きな本、そこから紐解く人生について、お話を聞かせていただけたら嬉しいです☺️

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